【Amazonの販売事業者向け最新AIツールまとめ】生産性向上と事業成長を支援する「Project Amelia」、動画と画像のAIツールとは
Amazonは販売事業者向けの年次カンファレンス「Accelerate(アクセレレート)」で、新たなAIツール「Project Amelia(プロジェクト・アメリア)」を公表しました。そのほかにも、AmazonはさまざまなAIツールのリリースを計画しています。Amazonが計画している、AIを活用した販売事業者向け支援策をまとめます。
生産性向上と事業成長に寄与する「Project Amelia」
Amazonは9月に実施した「Accelerate」で、販売事業者向けの新たなAIツール「Project Amelia」を発表しました。
「Project Amelia」は、たとえば売り上げやWebサイトのトラフィックなどの指標に関するインサイトを提供するなど、販売事業者の生産性アップと事業成長を促進するためのAIツール。
Amazonのワールドワイド・セリングパートナー・エクスペリエンス担当副社長であるメアリー・ベス・ウエストモアランド氏は、ニュースリリースで次のように説明しています。 ┌────────── 「Project Amelia」は、使い手となるそれぞれの販売事業者に合わせた生成型AIベースの知見を提供し、販売事業者が事業運営で成功するために必要なインサイト、アドバイス、手法をいつでも即座に提供します。(ウエストモアランド氏) └────────── 「Project Amelia」についてウエストモアランド氏は、「販売事業者がいつでも頼りにできるパートナー」と説明します。「Project Amelia」は、Amazonのサードパーティ販売事業者向けプラットフォームであるセラーセントラルで提供しています。 現在は米国の一部の販売事業者向けにベータ版として提供。今後、数週間でより多くのユーザーに展開する予定で、2024年の後半には多言語対応でグローバルな展開も計画しています。 ■ 販売事業者ごとにカスタマイズしたアドバイスを提供 Amazonが提供するAIアプリケーションを開発するためのクラウドプラットフォーム「Amazon Bedrock」を搭載した「Project Amelia」は、AI機能とAmazon固有のマーケットプレイスに関するインサイトを組み合わせ、販売事業者によりカスタマイズした知見を提供します。 たとえば、販売事業者が「ホリデーシーズンに向けて準備すべき最も重要なことは何ですか?」と質問すると、販売事業者ごとにパーソナライズされたアドバイスを「Project Amelia」から得ることができるとウエストモアランド氏は説明しています。 また、売り上げ、販売個数、Webサイトのトラフィックなど、販売事業者の最新ステータスやビジネス上の指標を、前年比で示しながら提供します。販売事業者は「綿のTシャツの販売状況はどうですか?」といった、よりターゲットを絞った質問をすることで、商品固有のデータをより深く掘り下げることができるそうです。 将来的には、「Project Amelia」は「300枚の商品を配送中ですが、レポートに反映されていません。調べてもらえませんか?」といった物流面の解決など、より複雑なタスクを処理できるようになる見通しです。 ウエストモアランド氏は、「Project Amelia」が販売事業者に代わって行動を起こす可能性があると指摘しています。「Project Amelia」の機能の発展について、Amazonは具体的なスケジュールを明らかにしていませんが、AIがルールや権限を逸脱せず自律的に動作することが期待されます。