日産「フェアレディ」の歴史を振り返る。一番好きなのはZ33!?
カルロス ゴーン体制になって大幅な車種整理が行われたが、僕は担当副社長によく呼ばれ意見を聞かれた。真剣な議論は、長い時には7時間、、深夜にまで及んだこともある。 そこで僕が、日産ブランドのため「絶対残すべきモデル!」と強く進言したのは、「日本でのGTR 」と「北米でのZ」。「これ以外はすべて一新してもいい」とまで言い切った。そして、結果はほぼその通りになった。 Z33は開発にも携わり、アメリカでのテストにも同行した。試験車ではデザートエリアまで含めて、カリフォルニアを走り回った。 正式発表された後にも、LAを中心にカリフォルニアを走り回った。引き締まってスッキリしたルックスにはモダンな香りがあり、カッコ良かった。例えば、ビバリーヒルズ エリアにもよく馴染んだし、多くの人目を引いた。 大好きなサンタモニカを起点に、コーストハイウェイも走ったが、赤く染まるビーチの夕景に包まれたシルエットには心惹かれた。
Z33、、特に2007年デビューの後期型は走り味にもグンと磨きがかかり、なんとなく走っているだけでも心は軽くなってくる。 最新の6代目、RZ34型には乗っていないが、いい仕上がりと聞いている。でも、そのルックスを見る限り、歴代フェアレディで僕が「いちばん惹かれるのはZ33」という答えに変わりはない。 人によっては、サラッとしたシンプルなルックスを「安っぽい」と感じるかもしれない。それが、中古車の価格の安さに結びついているのかもしれない。 そう、安い中古車価格を見る限り、「Z33がいちばん好き」という僕は、ちょっと変わり者なのかもしれない。 でも、そう思われてもいい。もし、僕がフェアレディを買うなら、後期型のZ33を選ぶ。 Z33を安く買い、物足りない部分のチューニングを含めたフルレストアにタップリお金をかけて乗る。きっと、大きな満足感をもたらしてくれるに違いない。