ハの字タイヤに横向きマフラー……普通の人からみたら「違法っぽいクルマ」だけどそりゃ偏見! じつは合法なクルマのカスタム3つ
往年の「街道レーサー」の象徴のひとつ「サイド出しマフラー」
マフラーの「サイド出し」と聞いてワクワク感が生まれる人は、その昔にレースが大好きだったか、かなりヤンチャしていたかのどちらかでしょう。 1970~1980年くらいにかけて、当時多くのクルマ好きの心を魅了していたツーリングカーレース(市販車をベースに改造したレース)では、排気効率の追求から、助手席のすぐ後ろのボディサイド下部にマフラーの出口を設けるマシンが多く走っていました。 大音量の排気音を奏でながら、シフトダウンのときに派手なバックファイアの炎を上げるシーンに憧れ、改造が大好きなヤンチャ系の人たちがそれを自分のクルマで真似るのが流行りました。その憧れの大きさに加えて、公道では明らかに違反している姿であることと加工の手間の大きさなどから、「サイド出しマフラー=ヤバい(カッコイイ)」という認識がありました。 そこから40年ほどの時が過ぎた2017年の6月に、驚くことに、「ヤバさ」の象徴だったサイド出しマフラーが解禁となりました。解禁以前では「排気管の開口方向に係る基準」という項目があって、大まかにいうと下記の2点が定められていました。 ●右向き(または左向き)に開口していないこと ●マフラーカッターの設置角度が車両中心から見て左右30度以内であること この項目がまるっと撤去されたため、マフラーの開口方向に関する縛りはほぼなくなりました。“あの”サイド出しマフラーが合法的に実現できるようになったんです。 ただし、ハミ出しに関しては明確な規定はないものの、「他の交通の安全を妨げるものはNG」という規定があるので、安全を脅かす恐れがある鋭利な形状は外装全体の規定に沿ってNGですし、いわゆる「竹ヤリ」状態はしっかり図示でNGとされています。 往年の「ヤバい」サイド出しマフラーは、爆音とド車高短とセットだったので、いまの基準に適合したサイド出しがその基準に認められるかどうかは疑問です。