口臭の原因は、更年期以降の唾液の減少、舌の汚れ。マッサージや舌苔掃除で対策を。高齢でのインプラントにも注意が必要
近年、健康寿命と口の機能の関係に注目が集まり、口腔ケアの意識が高まっています。一方で、「いつもの癖で適当に歯磨きをしている」「何年も歯科医院に行っていない」という人も多いのではないでしょうか。歯磨き指導のプロに、健康長寿に繋がる口腔ケアの心構えを聞きました(構成=浦上泰栄 イラスト=オガワユミエ) 【イラスト】舌と歯の理想のポジションとは…? * * * * * * * ◆口腔ケアの素朴な疑問Q&A きちんとケアをしているつもりでも、小さな不安や悩みは出てくるもの。 今さら聞けない疑問に吉田直美さんが答えます Q 高齢になるとインプラント治療は受けられない? 70、80代になっても、インプラント治療を受けることは可能です。ただし、麻酔を使う外科手術ですから、体が健康で口腔内の状態もよく、インプラントを支える部分の骨の厚みがしっかりある、などの条件を備えていることが必要になります。 また、術後に口腔内の清掃がしっかりできないと歯周病に罹りやすくなることも。インプラントを埋めた部位が歯周病になって「インプラント周囲炎」を発症すると、インプラントを抜かなければなりません。口腔ケアを自宅でしっかりできるか、施術を受けた歯科医院で定期的にメンテナンスを受けられるかなど、術後のケアについてもよく考えてから施術を受けるか決めましょう。
Q 年齢を重ねて口が乾くようになってきた 更年期以降、女性ホルモンの分泌が低下することによって唾液の分泌量が減少するため、口やのどの乾きを訴える人が多くなります。 そのほかの原因としては、口呼吸になっていること。舌が正しい位置にないと口がポカンと開いた状態になり、口内がカラカラに乾きやすくなります。舌の正しい位置は、舌先が上の前歯の付け根あたりにちょこんと触れている状態で、この位置が保たれていれば自然と鼻呼吸に導かれます。 口を閉じた時、舌先がどこにも触れていない、下方向にだらりと落ちているというのは、舌の力が低下している証。常に舌の位置に意識を向けるようにしましょう。 なおリラックスしている時は、口は閉じていても上下の歯は離れているのが正しい状態。接触していると歯に負担がかかり歯周病の進行や顎関節症の発症の要因になるので注意して。 【 舌の位置、歯の位置を確認 】 舌先が上の前歯の付け根の手前にちょんと触れているのが理想のポジション。読書中など無意識の時に舌が下がって口呼吸になっていないかチェック。また上下の歯は離すよう心掛けて
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