口臭の原因は、更年期以降の唾液の減少、舌の汚れ。マッサージや舌苔掃除で対策を。高齢でのインプラントにも注意が必要
Q 歯の健康によくない食べものを知りたい ジュースや甘い炭酸飲料などに含まれる果糖やブドウ糖は、むし歯のリスクを高めます。1日に何杯も飲んだり、だらだらと飲み続けたりするのはやめましょう。 熱中症の予防に飲むスポーツドリンクも実は糖分が多く含まれています。水を足して薄めながら飲む、飲んだあとは歯を磨くなどの工夫が必要です おせんべいは甘くないから大丈夫と思う人がいるかもしれませんが、材料の米に含まれる糖分は決して少なくありません。 食べる量や頻度を減らし、食べたあとの歯磨きは欠かさずに行ってください。
Q きちんと歯を磨いているのに口臭が気になる 口臭の原因はいろいろありますが、最大の原因は歯周病。歯周病の原因菌が増殖すると、揮発性硫黄化合物のガスを放出し不快な臭いを発生させます。トラブルを抱えている人は、まず歯周病の治療に取り組んでください。 また唾液の分泌量の減少も口臭の一因。ストレスや加齢、服薬などで分泌が減ると、唾液による殺菌・洗浄作用が低下するのです。耳の下の「耳下腺」、あごの下の「顎下腺」、下あごの先の「舌下腺」をマッサージして分泌を促すのもひとつの手。 そして舌の表面に溜まった白っぽい舌苔(ぜったい)(汚れや細菌)も、口臭の原因になります。歯のブラッシングに加え、舌苔の掃除も日々の習慣にしましょう。舌の表面は傷つきやすいので、歯ブラシではなく専用のブラシを使い、奥から手前へとやさしく引いて汚れを取り除きます。 【舌苔掃除は専用の道具で】 舌掃除には専用の舌ブラシか、口腔粘膜ケア用のブラシを使う。奥から手前にやさしく引いて汚れを除去
Q 口周りの機能をアップする運動を教えて 滑舌が悪くなる、食べものをこぼす、むせる……。こうした症状はいずれも、口周りの筋肉の衰えによるものです。 放っておくと、口の中が汚れやすくなってむし歯や歯周病の原因になるだけでなく、栄養不良や誤嚥からさまざまな病気を招くおそれも。口周りの筋肉や舌の力を鍛える運動で口腔機能のアップを目指しましょう。 ここでは食べこぼしや、飲み込む力を改善する2つの体操を紹介します。いずれも5回1セットとして、1日1~2セットを目安に行ってください。 【ベロ出しゴックン】 のどの筋肉を鍛えて、飲み込む力を強くするエクササイズ。 (1)舌を少し出し、唇を閉じて舌を挟む。 (2)そのまま唾液を飲み込む動作を5回繰り返す。1日1回行う。舌を出しすぎないのがコツ 【お口でグーチョキパー】 食べこぼしや滑舌の悪化防止に。「グー」と声に出すイメージで、唇の内側が見えるくらいまで突き出す 「チョキ」と声に出すイメージで、上下の歯が見えるくらいまで、唇を左右に目いっぱい引く 「パー」と発音するイメージで口を大きく開ける。大きさは指3 本が縦に入るくらい。無理のない範囲で行う (構成=浦上泰栄)
吉田直美
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