「表現の不自由展」中止問題 津田大介氏が会見(全文3完)脅迫メールが770通
再開の可能性はありうるのか
朝日新聞:朝日新聞の【キタノ 01:00:37】です。簡単に2つお伺いしたいんですけれども、中止の決定はルールというか、どういう権限でできるものなのか、つまり先ほどの岡本さんの発言で、実行委員会や作家も当事者という話があるんですけれども、今回の中止決定は基本的には協議の上ではあったといっても、大村知事および津田さんの一存で決定されたように見えるんですけれども、その辺はルール上はどういうふうになっているのか、問題はないのかということ、それから再開の可能性がありうるのか、再開のためには何が必要かということも教えていただければ。 津田:まず1つ目の質問です。中止の決定を僕と知事と一存で決めたのではないか、そしてそれはルール上、瑕疵がなかったのかという点。これはまさに検証委員会でも今、検証しているところです。 ただ、この問題で少しややこしいのは、「表現の不自由展」という実行委員会を中心としたグループが、トリエンナーレの一作家扱いなんですね。あいちトリエンナーレ実行委員会は、その意味で今回作家と直接契約はしていません。ですので「不自由展」との協議の上、そして安全管理に運営ができなかったということは、これは契約書に基づいて行われた緊急の判断だったと僕は認識しています。 そしてもう1つ、再開の可能性。これは多くの記者の方が聞きたいことだと思います。幾つかこれはやはり、再開ができるとしても再開を目指すとしてもまずクリアしなければいけないことがたくさんあると思っております。脅迫のFAXの犯人は捕まりましたけれども、770通の大量の脅迫のメールのほう、こちらの捜査はまだ進展していません。 通訳:770? 津田:770。 また、実際にこれを再開するとなったらば、会場の一層の警備態勢の強化が求められると思います。強化をするときのコストをどのように負担するのかという問題も横たわっています。そして何より一番解決が難しいのは、この苛烈な電話抗議、脅迫、そしてまたおまえの名前は誰だというふうに名前を聞いて、聞いた名前をネットに、Twitterに書いてさらすといったこういった攻撃、この対策ということをどのように行えばいいのかということも考えなきゃいけません。