会員5.2万人が使う冷凍パンのサブスク「パンスク」とは? 全国のパン屋と作るビジネスモデル、人気の秘訣をパンフォーユーの社長に聞く
パンフォーユーが手がける冷凍パンのサブスクサービス「パンスク」は2020年2月のサービスローンチから、2024年8月現在までに会員数は約5万2000人に達した。全国のパン好きユーザーに支持され、2024年には初の海外展開としてシンガポールへ進出した。独自性の強いビジネスモデル、ファンから支持されている理由、海外進出の反響などを、創業者で代表取締役を務める矢野健太氏に聞いた。
サービス開始から4年で会員約5.2万人
「パンスク」は、提携している全国のパン屋のパンを、冷凍処理し定期的に届けるサブスクリプションサービス。ベーシックな「パン旅コース」は、冷凍便の配送費用込みで1回あたり税込3990円、8~9個のパンを詰め合わせる。定期配送のタイミングは、顧客が「2週間に1回」「1か月に1回」「2か月に1回」から選べる。 ■ まだ知らないパンとの出会いを創出。全国100店舗のパン屋と提携 顧客には、食パンやバゲットなどの食事パン、甘いパン、総菜パンなどバラエティに富んだパンが詰め込まれた1つのボックスが定期的に届く。提携するパン屋は100店舗あり、どこのパン屋のどのようなパンの詰め合わせが届くかはランダム。そのため、「どのようなパンが届くのか」がユーザーにとって到着後のお楽しみとなっている。
なお、実際はパンフォーユーと提携パン屋が選んでいると言い、お店の特徴が伝わる人気商品、店主の自信作、隠れた名品など、毎回パンフォーユーと各パン屋でボックスに詰め合わせるパンを熟考している。
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お客さまにとって「まだ食べたことがないけれど、おいしいパン」は全国にたくさんあると思います。新しいパンとの出会いを創出し、パンの世界の広さを知ってほしいという思いから、ランダムでお届けするスタイルを採用しています。
└────────── 会員は約5万2000人(2024年8月現在)で、女性が8割以上を占めている。ボリュームゾーンの年代は40代以上。女性会員が多い明確な理由はわからないとしつつ、矢野氏は「“ランダムに届くという購買体験”を女性の方が好むのかもしれない」と見ている。