海洋探査船「ノーチラス」が史上初、パラオの深海を探査中!
パラオといえば、サンゴ礁に囲まれた遠浅の海で、深海は探査されてきませんでした。そんなパラオで史上初、今、米国オーシャン・トラスト・エキスプロレーションの深海の科学調査に特化した、EV(探査船)「ノーチラス」がパラオで深海調査をおこなっています。「ナショナル・ジオグラフィック」のドロップカメラで数時間の映像を撮ることは何度かおこなわれてきましたが、大規模な調査はこれが初めてです。 パラオは国立海洋保護区として排他的経済水域の80%で漁業を禁止、海洋科学研究としての利用は認めており、世界でも珍しい、漁業や開発のおこなわれていない海域での研究というのが一つ、研究機関にとっては魅力になっています。 パラオは小さな島で人口たった2万人規模の独立国。海洋探査には莫大な費用がかかるので、当然、自力ではできません。こうした国外の組織と交渉し、データをパラオに公開することを条件に探査を認めています。すでに、海底で発見された深海の美しいサンゴの画像がSNSで公開されています。 Instagram : https://www.instagram.com/nautiluslive/ facebook : https://www.facebook.com/nautiluslive
Nautilus Live EVノーチラスはタイタニック号を発見した有名な探査船です。その調査を衛星回線を利用しYouTubeでのライブ配信をしています。何もなかったりたまに生物が映ったり、採取の様子が見れたりするので、ぜひ見てみてください。 Nautilus Live ( https://nautiluslive.org/ ) ROV(Remotely operated underwater vehicle)ヘラクレスという遠隔操作型の無人潜水機を搭載しており、これを使って4000メートルまでの深海をライブ映像を見ながら探査したりロボットアームを利用してサンプルを採取したりできます。環境DNA(水や土などを採取し、含まれるDNAを解析することで生息する生物を特定する)のフィルタリングラボを船内に備え、パラオ深海でのサンプルを採取し解析します。また、超音波を使った海底のマッピングシステムを搭載しており、パラオの海山を今回の調査でマッピングしていっています。 深海で生物はこうした海山に集まることが多いそうで、調査スケジュールは2週間を2回にわける計画になっていますが、海山を中心に計画されています。しかし、機材の多い船なので、しょっちゅうメンテナンスでスケジュール変更がおきているようです。探査中は24時間体制、交代で何かしらが組まれており、かなりハードそうです。