【鉄道ひとり旅】八高線と秩父鉄道でめぐる埼玉の2大麺グルメ
秩父鉄道で秩父そばの店へ
山あいの秩父地方はそばの産地で、専門店も多い。その秩父そばを味わうため秩父駅で降り、「本格手打わへいそば」へ向かった。「セットの料理を含めうちのそばです」と語る店主の黒沢学さんは、各種の創作料理コンテストの受賞歴を持つ料理人だ。6~7割の挽きぐるみそば粉を手打ちしたそばをすすると、豊かな風味と香りが鼻腔をくすぐる。摺ったクルミをつゆに混ぜたくるみ汁が、そばの味を引き立てる。12月3日の例祭「秩父夜祭」で有名な秩父神社が近く、時間があれば詣でたい。 帰りは西武秩父駅から話題の特急ラビューに乗ろう。その前に駅併設の日帰り温泉「西武秩父駅前温泉祭の湯」の売店で土産を探してもいいし、電車を遅らせてひと風呂浴びて帰るのもいい。気ままに行動を決められるのもひとり旅ならではだ。 文/田辺英彦 写真/阪口 克ほか