【東大生は5秒で分かる】田んぼの面積はいくつ?「比」で考える数学クイズ
突然ですが皆さん、この図の問題を解いてみてください。 いかがでしょうか。突然田んぼの面積を求めなさいと言われ、何をすれば良いか分からなかった人も多かったのではないでしょうか。しかしこの問題、実は東大生は5秒で即答できてしまうのです。 【画像】大人には解けない数学クイズ なぜたったこれだけの情報で、田んぼの面積が分かってしまうのか。 実はそこには、皆さんが一度は聞いたことがあるはずの「比」という単元が関わっているのです。 小学生の算数で学習する「比」を、どのようにこの問題に応用するのか。 東大生の思考回路を覗いてみましょう。
面積の求め方
問題の解説に入る前に、そもそも面積とはどのように求めるのか、についておさらいしましょう。 この図の田んぼのような、全ての角が直角である四角形のことを「長方形」と呼ぶのですが、長方形の面積の求め方は「縦の長さ×横の長さ」となります。これは小学生の算数で学習するため、多くの人が知っていることでしょう。 しかし、今回の図を見ても、「?」とされている田んぼの「縦の長さ」も「横の長さ」も分かっていません。これでは先ほどの面積の公式は使えないのです。 ではどうすれば良いのか。このような場合に数学の問題で非常によく用いられるのが、「分からないものを文字で置く」という考え方です。例えば今回の問題であれば、「?」となっている右下の長方形の縦の長さをa(m)、横の長さをb(m)と置くことで、面積を「a×b」と表すことができるのです。 このように表しても、結局aとbが分からないから意味がないじゃないか、と思った人もいるかもしれません。しかしここで、すでに分かっている他の3つの田んぼの面積をうまく使うことができるのです。 例えば、「?」となっている田んぼの左側の田んぼの面積は18m² ですが、縦の長さは同じく「a(m)」であることが図から分かります。残念ながら横の長さは分かっていないのでもう一つ文字を使って「c(m)」などと置く必要があるのですが、このようにするとaとcを用いて a × c = 18 という式を一つ立てることができるのです。同様に、「?」となっている田んぼの上側の面積が16m²である田んぼの縦の長さを「d(m)」と置くと、横の長さは「b(m)」であることが図から分かるので、文字bとdを用いて b × d = 16 という式が成立します。最後に、先ほど用いた「c」と「d」は、左上の面積が12m²である田んぼの横の長さ、縦の長さにそのまま対応するので、文字cとdを用いて c × d = 12 という式も成立するのです。この3つの式を上手く組み合わせると a × b = ( a × c ) × ( b × d ) ÷ ( c × d ) = 18×16÷12 = 24 となり、「?」の面積が求められるのです。 ここまで説明して、「なるほど!」と納得していただいた方も、「なんか分かりにくいなあ」と感じた方もいることでしょう。しかし共通して感じるのは、「これは5秒でできないのではないか」という疑惑だと思います。 もちろん、このような思考プロセスではこの問題を「瞬殺」することはできません。ではどうすればこの問題を楽に解くことができるのか。 ここでカギになるのが、「比」という考え方です。