なぜ大谷翔平は104年ぶり偉業への3度目挑戦に失敗したのか…決勝2ラン含む全3打点の敵3番打者が攻略理由を語る
エンゼルスの大谷翔平(28)が3日(日本時間4日)、本拠地で行われたアスレチックス戦に「2番・投手」でスタメン出場し、中5日で今季18度目の先発マウンドに上がったが、1-1で迎えた6回無死一塁で3番打者のショーン・マーフィー捕手(27)に勝ち越しの2ランを浴び、この回途中で99球を投げ終えた時点で降板、打線の奮起はなく7安打3失点(自責2)で7敗目を喫した。ベーブ・ルースが104年前に作った「2桁勝利&2桁本塁打」の偉業に挑んで3試合目となったが、またしても勝ち星がつかず、奪三振は7にとどまり、6試合続けていた連続2桁奪三振記録もストップした。また降板後、右前腕部に「つりそうな」違和感が出たため、7回の打席で代打を送られベンチへ下がった。それでも大谷は4日(日本時間5日)のアスレチックス戦に「2番・DH」でスタメン出場し、1回の第1打席でポール・ブラックバーン(28)の151キロのストレートを捉え、逆方向に先制の23号ソロを放った。
地元紙「支配的な登板ではなかったが、まずまずの内容」
またしても勝てなかった。 3回まではスライダーを軸に5三振を奪いアスレチックス打線を無失点に抑えていた。だが、4回に先頭のラウレアーノの打球を三塁手のレンヒーフォが一塁へ悪送球。マーフィを迎えて、その初球にボールがひっかかり暴投となり得点圏への走者の進塁を許し、ライト前に先制タイムリーを打たれた。ここ2試合の大谷登板時に打線の援護はゼロ。自らが打つしかないが、5回一死二塁で大谷は遊ゴロに倒れた。ちなみに3回にも一死二、三塁の好機で、大谷に打席が回ってきて逆方向に快音を残すが、三塁手のマチンのファインプレーに阻まれている。だが、この5回は大谷が2アウト目を刻んだ後にレンヒーフォがセンターオーバーのタイムリー二塁打を放ち同点に追いついた。 結果的に大谷は踏ん張りきれなかった。 6回無死一塁からまたしてもマーフィーにやられた。カウント2-1から、この日のウイニングショットだったスライダーが逆球となるコントロールミス。甘く入ってくるボールをマーフィーが見逃さなかった。打球速度111.7マイル(約179.8キロ)の弾丸ライナーの勝ち越し2ランがレフトスタンドに突き刺さり、この回途中に大谷は降板した。 大谷はDHで継続出場する予定だったが、地元紙オレンジカウンティレジスターによると右前腕部に「軽度のけいれん」を訴えて7回の打席で代打を送られた。フィル・ネビン監督代行は「我々が心配するようなことはない。彼はバットを握るのが大変そうだったが、何度かスイングはしていた。(木曜日は)DHで出場する予定でいる」と明かし、実際、4日のアスレチックス戦で「2番・DH」でスタメン起用され、1回の第1打席に4試合ぶりの23号先制ソロをぶっ放している。 5回3分の2で7安打7奪三振3失点(自責2)。打線の援護が結局1点しかなく負け投手となったが、内容も結果も決して悪くはなかった。 地元紙のロサンゼルスタイムズは「大谷が失速」との見出しを取ったが、「望ましくない投球が数球あり、彼にとって最も支配的な登板ではなかったが、まずまずの内容だった」と評価。 「彼は最初の2回を無安打に抑え、いつも通りの制球で登板を開始した。彼は3回に1安打を許し、4回にちょっとした問題を迎えた。大谷は、その時点で50球に達していなかったが、まるで失速したように見え始めた」などと続け、右腕前腕部に起きた軽いけいれんの影響を示唆した。