なぜ大谷翔平は104年ぶり偉業への3度目挑戦に失敗したのか…決勝2ラン含む全3打点の敵3番打者が攻略理由を語る
オレンジカウンティ―レジスター紙は、「大谷が投げて打つ、めったにない夜だったが、彼の驚くべき二刀流のどちらもあまり(ゲームに)好影響をもたらすことはできなかった。エンゼルスの守備陣も彼を助けなかった」と報道。 大谷の投球内容についても触れ「スライダーが最も大きな支えとなり、彼は、その投球で34スイングを誘発させて14のミスを奪った。一方で、大谷のスライダーはまた、マーフィーの本塁打を含め、99マイル(約159.3キロ)かそれ以上の強打が3球あった」と軸にしたスライダーが”諸刃の剣”となっていたことを紹介した。 MLB公式サイトは「大谷は奮闘したが、ノーラン・ライアンの記録に到達できず」との見出しを取り、「大谷は、再びしっかりしたパフォーマンスを見せたが、最近の先発のように支配的なものではなかった」と伝え、1977年にノーラン・ライアンがマークした7試合連続2桁三振の球団記録に及ばなかったことにフォーカスした。 それでも「彼は105イニングを投げて152打者から三振を奪い、シーズン150奪三振の節目に到達した」と伝え、ネビン監督代行の「彼は素晴らしいボールを投げていたと思う。6回まで2点を許しただけだった。彼はこれまでのように三振を奪えなかったが、それでも7三振を奪った。とても良いボールを投げていた」というコメントを紹介した。 また「18先発で9勝7敗、防御率2.83とした大谷は、3試合連続で敗戦投手となり、またしても10勝目に届かなかった。彼は、ベーブ・ルースが1919年に唯一達成したシーズンでの10勝と10本塁打を達成するア・リーグ、ナ・リーグ史上2人目の選手になることを狙っている」とし、王手をかけている104年ぶりの偉業達成に3試合連続で失敗したことを伝えた。 また同サイトは、全3打点を稼ぎ、1人で大谷を攻略した正捕手に定着して2年目のマーフィーにスポットライトを当てた。 「マーフィーは、エンゼルスタジアムで大谷が先発するショーに参加。大人気の二刀流選手から、この日で最も痛烈な打球となる111.7マイル(約179.8キロ)をマークした6回の2ランを含む、2安打3打点を奪い“パーティー“を台無しにしてみせ、アスレチックスに十分なリードをもたらした」 マーフィーは、「大谷はとても優れているから、彼のすべての投球を見て、できる限り球数を投げさせなければならない。ある程度、疲れさせないとダメだ。我々は、じっくりボールを見て、いくつかのカウントで粘り、数球のミスを捉えてつけこむことができた」とコメント。チームとして耐球作戦を取っていたことを明かした。マーフィー自身は、最初の打席は三振したが、フルカウントまで持ち込み、4回の先制タイムリーは3球目、6回の勝ち越し2ランはカウント2-1からの4球目だった。さらにアスレチックスのマーク・コッツェイ監督が「マーフィーはこの2カ月にわたってオフェンスで素晴らしい仕事をしてきている。何度か素晴らしい打撃を見せてきた。今夜は、彼一人で仕事をやってのけた」と絶賛したことを紹介している。 同記事によると、マーフィーは開幕から50試合の成績は打率.193だったが、ここ45試合では、打率.302(162打数49安打)、8本塁打、二塁打11本、23打点でOPSは.894と絶好調。 fWAR(ファングラフス社の選手貢献度指標)は、2.1で、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)、ヨルダン・アルバレス(アストロズ)やホセ・アブレイユ(ホワイトソックス)らに次いで、アメリカン・リーグで7位につけているという。