ヤンキースが大谷翔平の獲得に「本気」トレード打診もエンゼルスが放出”封印”決断…NY紙報道
ヤンキースがエンゼルスに大谷翔平(28)のトレードを打診したことが1日(日本時間2日)明らかになった。ニューヨークポスト紙が「ヤンキースが大谷獲得のトレードオファーを本気で出した数少ないチームのリストに」との見出しで報じたものだが、一方で「今のところエンゼルスは、この素晴らしい二刀流選手を手放す見込みはない」としエンゼルスが大谷のトレード封印を決断したことを伝えた。トレード期限は、米東部時間2日午後6時(日本時間3日午前7時)。大谷の”トレード狂騒曲”がクライマックスを迎える。
パドレス、ホワイトソックスもトレード打診
やはり資金力のある名門ヤンキースが動いていた。ニューヨークポスト紙がヤンキースが大谷を獲得するためにエンゼルスへ「本気の」トレード打診をしていたという衝撃のニュースを報じた。敏腕記者のジョン・ヘイマン氏が執筆したもので、同記者は、先日、ジョエル・シャーマン記者との共同取材で、「エンゼルスが大谷のトレード打診に耳を傾ける」という記事を配信。交換条件が「トッププロスペクト(若手有望株)4人」という厳しいものではあるが、エンゼルスが大谷のトレード放出を検討しているという内情を伝え、トレードに動く可能性があるチームとしてパドレス、レンジャーズ、ドジャース、カージナルス、マリナーズの5球団の名前を挙げていた。 この日は、その大谷のトレード情報の第二弾として、さらに突っ込み「エンゼルスが100年に1人の天才へのトレード打診に対して耳を傾けることに前向きであることを示唆していたことを受け、最近になりパドレスとホワイトソックスが大谷の獲得に動いた」と、ヤンキースだけでなくパドレスとホワイトソックスがトレード打診を行っていることを報じた。 ただ、「複数球団が(大谷獲得の)調査を進めたが、その(大谷のトレードに)興味を示した球団は、エンゼルスが、空前の万能選手であるメガスターを手放さないとの決断を下したと理解して次へ進んだ」と続け、トレードが実現する可能性が低いことを示唆した。 米CBSスポーツなど、他の米メディアも、マリナーズ、メッツが、大谷獲得のトレードレースから撤退したことを報じていた。 ニューヨークポスト紙は、エンゼルスが大谷の放出を封印した理由についてマイク・トラウト、アンソニー・レンドンの2大スターが故障で戦線離脱していることから「エンゼルスのオーナーであるアート・モレノ氏は大谷の放出に乗り気でない」と解説した上で、ヤンキースが積極的なトレード戦略を進めていることを説明した。 ヤンキースはア・リーグ東地区で2位のブルージェイズに11.5ゲーム差をつけて首位を独走中だが、2009年以来、遠ざかっている世界一奪還のための戦力補強に本腰で、特にローテーションの強化が課題。昨季13勝9敗の成績を残し、今季4勝9敗のアスレチックスのフランキー・モンタス投手の獲得にも熱心だという。「他の先発投手に対しても(トレードで獲得しようと)活発に動いているが、どうやら大谷とナショナルズのスーパースター、フアン・ソトを特別な獲得チャンスと見たようだ。ただナショナルズはソトのトレードに関してはヤンキース以外の他の複数チームを重視しているようだ」とも付け加えた。 エンゼルスが大谷のトレードに踏み切る可能性は極めて低そうだが、もし実現すれば、2012年の7月にマリナーズ一筋だったイチローがヤンキースに電撃移籍して以来の衝撃となるだろう。