ボクシング 印波優心が同期のランカー超え 目指すは世界「もっと練習してそこに名を連ねられるように」
「ボクシング・8回戦」(17日、後楽園ホール) デイリースポーツ後援興行のメインイベントで、日本バンタム級14位の渋谷亮太(23)=T&Tスポーツ=が、印波優心(22)=レイスポーツ=とバンタム級8回戦で対戦し、印波が判定3-0でランカー超えを果たした。 ともに2021年4月デビューで、2001年8月生まれの渋谷に対し印南は2002年4月生まれと、年齢も8カ月しか違わない。ここまでの戦績も渋谷の8勝(2KO)2敗2分に対し、印波も戦績7勝(3KO)2敗1分とほぼ互角だ。控室などで顔を合わせる機会も多く、印波は「前から意識はしていましたね」と明かした。 初めてランカーとの対戦チャンスをつかんだ印南は、左ジャブから連打を放っていき、渋谷もプレスをかけて右アッパーや右フック、強烈な左ボディーを放っていく。 印波は渋谷の得意な打ち合いに乗らず、「冷静にジャブでペースをつかんでいく」という作戦を遂行。序盤でボディーを効かされたが、「ヤバいと思ったけど気合で」乗り切った。フットワークを使う印波に、渋谷がいらだって両手を広げる場面も2度見られた。 双方アグレッシブにパンチを出して行くが、決定的なシーンは作れないまま、試合は最終ラウンドに突入。お互い一歩も譲らないまま終了ゴングを聞き、2人は笑顔で抱き合った。 判定は3-0で印波。77-75が2者、78-74が1者だった。印波にはデイリースポーツから勝利者賞の盾が贈呈された。 印波は「作戦通りに、ちょっといったかな」と笑顔。これでランキング入りが濃厚になり、直近の目標にユースタイトルと日本タイトルを挙げて「もっと練習してランキングを上げて」と堅実に語った。また、バンタム級は主要4団体の世界タイトルを日本人が独占し、堤聖也、那須川天心、日本王者の増田陸ら世界ランカーの日本人も多いことから、印波は「もっと練習して、そこに名を連ねられるように頑張りたい」と、さらなる高みも目指していた。