SUPER GT第7戦プレビュー タイヤに厳しいオートポリス シーズン最重量のハンデで激戦に
第5戦鈴鹿が台風上陸の影響で開催延期、そして第6戦SUGOは悪天候で度重なるリスケジュールになるなど、シーズン中盤は天気に翻弄されているSUPER GT。SUGOでは、降雨が続くなかでも来場した多くのファンが辛抱強くレース開催を待っていた姿が記憶に残る。次の第7戦こそ、ぜひ秋晴れの下でレースを! と願うのはみな同じ。雄大な阿蘇の外輪山に位置する大分・オートポリスでは、シリーズタイトルを視野に入れた熱戦を見せてもらいたい。
・サクセスウェイトMAXでの一戦
雨の影響を受けてタフなレース展開となった前回のSUGO。決勝では、14番手からスタートを切ったNo.37 Deloitte TOM’S GR Supraが巧みな戦略を味方に、シーズン2勝目を遂げた。これによってシリーズランキングも4位から2位へと浮上。現在、ランキングトップである”僚友”No.36 au TOM’S GR Supraとの差はわずか1点になり、混戦模様を呈している。他のライバルたちも王座を巡って厳しい戦いが続くなか、今大会で課せられるサクセスウェイトはシーズン最重量となるため、例年以上にシビアな一戦になりそうだ。
参戦6戦目までは、シーズン中のレースで獲得したシリーズ得点の累積1ポイントを2kgに換算し、サクセスウェイトとするSUPER GT。以降、7戦目は1ポイントを1kgに換算し、8戦目にはウェイトを積載しないルールを適用している。今大会のオートポリスは第7戦として行われるが、第5戦鈴鹿が延期になったことで、開催レースとしては”6戦目”。よって、”フルウェイト”の積載となる。過去2シーズンは第7戦として実施しているため、今シーズンは最大値のハンディキャップをもってオートポリスに臨まなければならない。
GT500クラスでは、36、37号車に加えてNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTの計3台が、いわゆる”3リスダウン”と言われる燃料流量リストリクター径の調整対象になる。SUGOを制した37号車の笹原右京は、「ジュリアーノ選手とのコンビになって、前回のSUGOでの1リスダウンも初めてだったが、今度はいきなり3リスダウンになる」と語るが、上位3台にとって今大会はシーズン一番の”耐えどころ”。もちろん展開次第でチャンス到来の可能性もあるが、最終戦までタイトル争いを続けるためにも、まずは与えられた条件下でベストを尽くすことが重要となる。もちろん、直近のライバルより前のポジションでレースを終えることも意識しなければならない。そして、”2リスダウン”が適用されるのは、No.38 KeePer CERUMO GR SupraとNo. 3 Niterra MOTUL Zの2台。さらにNo. 12 MARELLI IMPUL Zが"1リスダウン"の対象に。シーズン最大の”足かせ”に対し、上位ランキングの各チームがどんな対策をもって戦うのかも見どころになるだろう。