3連勝 VS 4連勝の首位攻防戦!鹿虎相打つ北関東ダービーセカンドラウンド! 鹿島アントラーズユース×前橋育英高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第20節】
ホームゲームを戦う鹿島ユースのキーマンとしては、2年生レフティの中川天蒼を推したい。フィールドプレーヤーの中ではここまでのリーグ戦でただ1人全試合スタメン出場を続けており、チーム最多の5アシストをマーク。なお、中川がゴールかアシストを記録した試合は5戦5勝といまだに負けなし。まさに『鹿島を勝利に導く男』と言ったところだろうか。
左利きの右サイドハーフということで、カットインからシュートを狙う形が1つの武器ではあるものの、この人の特徴はドリブルでゴールライン際まで運び切り、右足でも正確なクロスを上げられること。中にも縦にも行ける鋭い突破力は、この試合でもチームにビッグチャンスをもたらすはずだ。
鹿島ユースの最終ラインで存在感を高めている1人として、玉木亜門を忘れるわけにはいかない。リーグ戦では全19試合に出場。基本的にはセンターバックを主戦場に置きつつ、試合によっては右サイドバックでスタメン起用されることも。ポリバレントさと堅実なプレーでディフェンス陣に1本の軸を通している。
前節の川崎U-18戦ではセンターバックながら2ゴールに絡み、攻撃面でも勝利に貢献。3連勝の主役を堂々と担ってみせた。一際大きな26番という背番号は「2年の時の番号のままで、だいぶ愛着が湧いてきています」とのこと。対角に蹴り分けられるフィードと対人の強さも武器に、玉木の攻守に渡る躍動は今節の白星に絶対欠かせない。
なお、中川と玉木はともに遠方からジュニアユースの門を叩いている。中川は大分出身。クラブOBの増田忠俊氏が代表を務めるMSSに所属していた小6時には、全国大会も経験している。一方の玉木は鳥取出身。こちらも鳥取KFC U-12在籍時に全国出場を果たしており、そこで現在のチームメイトでもある松本遥翔と対戦していた記録も残っている。
かたや大分から、かたや鳥取から伝統あるクラブのアカデミーに身を投じた2人は、1年を通じて戦ってきたプレミアリーグで、着実に成長を遂げてきた。今シーズンの集大成となる、勝負の懸かったラスト3試合。覚悟を定めた中川と玉木のパフォーマンスからも目が離せない。
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