「76才の頑固な母、何もやる気がしないと家にこもりきり」家族の悩みに91才料理研究家・小林まさるさんが回答|まさるの人生相談&お手軽レシピ・第5回
91才の料理研究家・小林まさるさんが、読者のお悩みに真摯に答える人生相談企画。今回は、読者から届いた「家事をしない夫」「やる気のない母」にまつわるお悩み。一緒に暮らす家族の困った問題にどう向き合うべきか。まさるさんの回答とは? 読んですっきり、心は晴々! 【画像】読者からの相談を真剣に読むまさるさん、簡単副菜「納豆&チーズの小鉢」
答えてくれた人
料理研究家・小林まさるさん 昭和8年、樺太(現在はサハリン)生まれ。70才から長男の嫁で料理研究家の小林まさみさんのアシスタントを始め、料理研究家として活躍。著書『人生は、棚からぼたもち! 86歳・料理研究家の老後を楽しく味わう30のコツ』(東洋経済新報社)ほか、小林まさみさんの著書『血糖値を下げる1か月献立』(Gakken)では血糖値を下げる企画にチャレンジ。88才でYouTubeを始めるなど、新たな挑戦を続けるシニア世代の星。小林まさる88チャンネル
お悩み1「頑固な母親のやる気を出したい」
76才の母が「何をするにもやる気が出ない」と言います。頑固な団塊世代の母を動かすにはどうしたらいいでしょうか? 「身体が痛い」と言うわりに病院にも行かず、かといって娘の私には「あれしろ、これしと」と色々と言うので困っています。 母は家にこもってあまり外出もしないので運動不足、足腰が弱くなっているのに動かないから、このまま寝たきりになりそうで不安です。まだまだできることがあると思うのに、「年だから」とか、「この年になればわかる」と言われてしまいます。 どうしたら母にやる気を出してもらえるでしょうか?(困ったにゃん・46才/女性)
まさるさんの回答「他人の生き方を見て気づいてもらおう」
「体が痛いと言うが、病院に行かない」。その気持ち、俺にはよく分かる。人間、年をとると頑固になると言うけど、俺もやっぱり頑固だよ(笑い)。 まさみちゃん(義理嫁。料理研究家の小林まさみさん)が聞いたら、きっと「そうそう!」って言うんじゃないかな。わかっちゃいるが、なかなか一歩を踏み出せないということもある。だけど、困ったにゃんさんのお母さんは、俺を上回る頑固さがありそうだ。 俺の経験上、ストレートに「お母さんこうしてよ!」なんて言うと、きっとケンカになってしまう。子供にあれこれ言われると、余計に頑なになってしまうんだ。だから、自分で気づいてもらうことが肝心だ。 頑固で人の話を聞かない人が失敗するようなストーリーのドラマや映画、雑誌の記事なんかを探して、「お母さん、一緒に見よう」と誘ってみる。それを見て気づいてもらえたらいいよな。 もうひとつ、僭越ながら、俺のことを伝えてみるのはどうだい? 「91才でこんなに元気なおじいちゃんがいるよ!」って、俺のYouTubeをお母さんと一緒に見るのもいいかもしれない。 俺は91才だけど、買い物や犬の散歩で、毎日7000~8000歩は歩いているんだ。歩くことで健康を保つことができていると思っている。だから、まずは歩くことをすすめて欲しい。 「おいしい魚が売っているから一緒にスーパーまで行こう」とか、お母さんの好物や好きなものを提示して誘ってみるのもいいかもしれない・ 頑固で人の話を聞かず、体を動かさずに寝たきりになってしまったら、うまいものも食べられなくなる。そんなの寂しいじゃないか。家族に負担をかけずに元気に長生き、健康寿命を少しでも伸ばしていきたいもんだ。困ったにゃんさんのお母さんも、一緒に元気に年を重ねていこうじゃないか! まさるさん「歩くことは健康への第一歩。まずは少しでもいいから歩いてみよう!」
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