【墓じまい検討派が約7割】お盆休みに考える《お墓は本当に必要なのか?》増える改葬件数
墓じまいの流れ・手続き
墓じまい・改葬を実施するにあたり、最初にすべきことは「親族や家族の同意を得る」こと。ここがクリアできたら、あとは国の法律「墓地、埋葬等に関する法律」で定められている流れに従います。 ●【一般的な墓じまいの流れ】 1.改葬先を決める 2.改葬先に申し込み手続きをおこない、受け入れ証明書をもらう 3.いまのお墓の管理者に埋葬証明書を発行してもらう 4.いまのお墓がある自治体に「改葬許可申請書」「埋葬証明書」などを提出し、「改葬許可証」を発行してもらう 5.お墓から遺骨を取り出す 6.改葬先に遺骨をおさめる 7.既存の墓の解体・撤去 お墓の管理者や管理団体、また自治体によって詳細や順番が異なることもあるため、前もって確認しておきましょう。親族間のトラブルを避けるためにも、全員の意見を聞きながら、地域の習慣を配慮しながら慎重に進めていくことをおすすめします。 ●墓じまいの改葬先 少し前までは「お墓=一般墓地・納骨堂」がスタンダードでしたが、近年は新しいカタチの供養方法も登場しています。いま選ばれている改葬先・供養方法にはどんなものがあるのか、株式会社鎌倉新書のアンケート調査を見ていきましょう。 【墓じまい後の改葬先】 ・合祀墓・合葬墓…30.9% ・樹木葬…23.4% ・一般墓…22.3% ・納骨堂…17.2% ・散骨…1.2% ・その他…5.1% 1位に選ばれた「合祀墓・合葬墓」は、家族や親族だけでなくさまざまな人の遺骨を同じ場所に安置する供養方法。お墓に複数の遺骨がおさめられている場合、合祀墓・合葬墓で供養することで費用を抑えることができ、かつ長期にわたって供養をお任せできるのが魅力です。 2位の「樹木葬」は、墓標を樹木として野山などに散骨する比較的新しい供養方法。故人が自然に囲まれて眠ることができ、またロケーションやお墓参りの利便性の良さから人気が高まっています。 3位と4位の「一般墓」「納骨堂」は、お墓参りやメンテナンスがしやすい霊園・墓地に遺骨をお引越しさせる方法。最近は墓石のバリエーションも多く、納骨堂に至っては"ICカードをかざすと自動的に遺骨が運ばれてくる"という新しいカタチのお墓参りができるところも登場しています。 また海や山に遺骨を撒く「海洋葬」「山林散骨」も人気上昇中。葬儀社によっては「散骨体験ツアー」を実施しているところもありますので、興味があるときには参加してみるのもいいかもしれませんね。 このように供養のスタイルは多様化しており、墓じまい後の改葬先もさまざま。故人はどの供養方法を好みそうか、子供・孫に負担をかけないためにはどうすべきなのか、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。