【墓じまい検討派が約7割】お盆休みに考える《お墓は本当に必要なのか?》増える改葬件数
実際に増えている「墓じまい」という選択
実際に墓じまいを実施したという人・世帯も年々増加傾向にあります。 厚生労働省が2023年10月に公表した「令和4年度衛生行政報告例」によると、2022年度の全国の改葬件数は15万1076件。これは1998年の2倍以上に及び、過去最高件数となっています。 ・1998年 7万263件 ・2003年 6万8579件 ・2008年7万2483件 ・2013年 8万8397件 ・2018年 11万5384件 ・2019年 12万4346件 ・2020年 11万7772件 ・2021年 11万8975件 ・2022年 15万1076件(過去最高) 自分たちのこと、そしてこれからの世代のことを考えて墓じまいを検討する人、また決断して実施する人は確実に増えています。 しかし、なかには「思った以上に費用がかかる」「手続きが大変」などの理由から、墓じまいを断念するケースも少なくないようです。 では一般的に墓じまいにかかる費用はどの程度なのか、またどのような手順でおこなうのか、次章で見ていきましょう。
【墓じまいのリアル】費用・手続き・改葬先
●墓じまいにかかる費用相場 墓じまいにかかる費用は、おもに「既存の墓の解体・撤去にかかる費用」「行政手続きにかかる費用」「改葬先にかかる費用」の3つになります。 行政手続きにかかる費用は数千円程度ですが、墓の解体・撤去費は1平方メートル当たり10万円~15万円前後であることが多く、また改葬先にかかる費用は供養方法や地域によって大きく差があるようです。 ひとつの目安として、株式会社鎌倉新書が2024年3月に公表した墓じまい・改葬に関するアンケート結果を見てみましょう。 【Q.改葬・墓じまいにかかった費用は?】 ・30万円以下:16.0% ・31万円~70万円:24.2% ・71万円~110万円:19.5% ・111万円~150 万円:15.6% ・151万円以上:15.2% ・わからない:9.4% 最も多かったのは「31万円~70万円」の24.2%、次いで「71万円~110万円」の19.5%、「30万円以下」の16%と続き、費用に幅があることが分かります。 いずれにせよ墓の継承者(墓守)だけが負担するのは大変なので兄弟・親族に協力してもらうのが理想ですが、スムーズに話がまとまらないことも多いようです。 地域によっては墓の解体に補助金が出るところもありますので、まずは下調べしてみることをおすすめします。