三軒茶屋で築86年古民家を購入&DIY! スウェーデン人アントンさん、日本×北欧のジャパンディスタイルに大改造 東京都
空き家も同様です。築古の家は価値が下がると考えるのかもしれませんが、海外では皆、古い家に住んでいますし、築古だから安いという発想はないのではないでしょうか。スウェーデンでも、私が昔住んでいたニューヨークでも、都心で空き家が放置されているという例はほとんどないと思います。 だから『日本には空き家が余っている』というと、外国人からすると信じられない思いでワクワクするんですよ」 アントンさんの英語版YouTubeチャンネル『ANTON IN JAPAN』では、日本の住宅DIY事情などの日本文化を発信中。各国から書き込まれる「今度日本に物件を探しに行こうと思う」「あなたと同じように日本で空き家をリノベーションすることが夢です」などといったコメントから、海外における日本の空き家リノベーションに対しての関心の高さがうかがえます。
メインの浴室は、もともとあったタイルを利用。
洗面所はカラフルなタイルを張ってポップに。
再建築不可物件のリノベーションでの注意点
しかし築古とはいえ、三軒茶屋で物件価格1千万円は破格です。その理由はふたつあります。ひとつはアントンさんが自力で探してオーナーに交渉したということ。もうひとつは、道路接地面が狭く、再建築不可の物件だったということです。 「空き家が放置されていると言いましたが、日本でも状態や立地などの条件がよい空き家であれば、メインストリームの流通に乗ってしまえば、あっという間に買い手がつくことが多いです。だからリーズナブルに空き家を手に入れるにはいかに早い段階で情報にアクセスするかがポイント。僕のようにオーナーが知り合いで直接交渉できるケースはまれだと思いますが、足を使って住みたい場所の地元密着の不動産屋さんをめぐってみるなど、多くの人の目に触れる前に購入できるといいですね」 空き家が放置されている背景には、権利関係が複雑だったり、持ち主が高齢で売りに出す手間をかけられなかったり、また家財の搬出や解体に費用がかかったりといったような事情があります。そういった問題点がない空き家は、値段も高くなってしまいがち。安く家を手に入れたいなら、ある程度の問題点を自ら引き受けて解決するバイタリティーが必要になりそうです。
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