10日告示、24日投開票の名古屋市長選で立候補者の公開討論会 名古屋城木造化や減税政策などで各自の考え示す
10日告示、24日投開票の名古屋市長選で立候補者の公開討論会 名古屋城木造化や減税政策などで各自の考え示す
衆院選で当選した河村たかし前名古屋市長の自動失職に伴う名古屋市長選挙が、11月10日告示、同24日投開票の日程で行われる。告示日を前に名古屋青年会議所が8日、名古屋市内で立候補予定者による公開討論会を行った。 【動画】<名古屋市長選>立候補予定者による公開討論会(2024年11月8日)
名古屋城木造化は広沢氏のみが推進を明言
市長選には過去最多となる8人が立候補を予定しているが、そのうち4人が出席した。 争点の一つである名古屋城天守閣の木造復元事業について、前参院議員の大塚耕平氏は「すでに木材も買ってしまった中で計画がなかなか進まない状況。なぜ進まないのかについて過去の経緯と事実関係をきちんと市民に説明した上で次のステップに進むべきだ」と慎重に判断する姿勢を示した。 政治団体「緑の党・東海」共同代表の尾形慶子氏は「天守閣の木造化が観光客を呼ぶとは思えない。(現コンクリート天守を)戦後復興のシンボルとして語り継いでいくべきだ」と反対の立場を見せた。 一方、前副市長の広沢一郎氏は「名古屋城は本物のお城に復元する」と木造化推進を明言。「文化財としての価値を取り戻すことが一番。必ずや世界中から人を呼び寄せることになると確信している」と、河村前市長の後継としての立場を強調した。 旅行会社社長の水谷昇氏は「木造化は一部のお城マニアの趣味。1000億円がかかるといわれるものを子どもたちの世代に負担させるわけにはいかない」と反対を主張した。
減税、市長給与削減にも大塚氏は中間的な立場
河村前市長が進めた市民税減税については「◯」「✕」の紙を掲げる方式で尋ね、大塚氏は紙を縦に立てる形で中間的な考えを示し、尾形氏は「✕」、広沢氏は「◯」、水谷氏は「✕」の紙を掲げた。 同じく市長給与削減については、大塚氏と尾形氏が紙を縦に立て、広沢氏が「◯」、水谷氏が「✕」とした。 同市長選には他に元会社員の太田敏光氏、音楽家の近藤諒氏、元自治大学校教授の鈴木慶明氏、元大学講師の不破英紀氏が出馬を表明している。 (関口威人/nameken)