スコダ・スパーブ 詳細データテスト 広い室内 走りと乗り心地の好バランス 控えめながら満点ワゴン
中間加速
20-40mph(32-64km/h):3.6秒(3速) 30-50(48-80):3.2秒(3速)/4,4秒(4速) 40-60(64-97):3.9秒(3速)/4.5秒(4速) 50-70(80-113):4.9秒(4速)/6.0秒(5速)/8.4秒(6速) 60-80(97-129):6.0秒(4速)/6.4秒(5速)/9.0秒(6速)/12.3秒(7速) 70-90(113-145):8.3秒(4速)/7.5秒(5速)/10.0秒(6速)/13.1秒(7速) 80-100(129-161):9.5秒(5速) 90-110(145-177):12.8秒(5速)
制動距離
テスト条件:乾燥路面/気温23℃ 30-0マイル/時(48km/h):8.3m 50-0マイル/時(64km/h):21.6m 70-0マイル/時(80km/h):45.8m 60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.43秒 ■ライバルの制動距離 メルセデス・ベンツE220d AMGライン・プレミアムプラス(2023年) テスト条件:湿潤・すべりやすい路面/気温2℃ 30-0マイル/時(48km/h):10.6m 50-0マイル/時(64km/h):28.7m 70-0マイル/時(80km/h):56.2m
各ギアの最高速
1速:35.4km/h(4550rpm) 2速:62.8km/h(4550rpm) 3速:103.0km/h(4550rpm) 4速:144.8km/h(4550rpm) 5速:189.9km/h(4550rpm) 6速:220.5km/h(4174rpm) 7速(公称値):220.5km/h(3243rpm) 7速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1657rpm/1894rpm
結論 ★★★★★★★★★★
スコダは、フォルクスワーゲングループの控えめなやり手という評判を得ている。スパーブは、彼らがフォルクスワーゲンが大量生産するメカニズムやソフトウェアをどのように扱ったかの好例だ。注意深い設計で使いやすさや取っ付きやすさをわずかなりとも高め、厳選された実体コントロールを加えつつ、先進技術の導入やスタイリングはやりすぎていない。 ラインナップを数少ない売れ筋に絞り込むメーカーもあるなか、スコダはボディスタイルやパワートレインを幅広く揃え続けてもいる。ガソリン車やPHEVだけでなく、最近では肩身の狭いディーゼルも、新車に設定しているのだ。 4代目となる新型スパーブで、スコダは無駄に新しい仕事をすることはなかった。現代の自動車産業において、その手の自制はそれ自体がほとんど偉業のように思える。スペースや経済性、使いやすさやドライビングの直観的な性質といった基礎にこだわり、それらをうまくこなすことで、スコダはこの上なく目的に適うクルマを生み出した。 そして、いまや競合車種の少ないワゴンモデルを正当化する理由を示した。それを、ライバルたちを大きく下回る価格で成し遂げたのだ。 ■担当テスターのアドバイス ◆イリヤ・バプラート 良識あるワゴンとハッチバックだけに、スコダはシルバー系ばかり5色用意することもできただろう。しかし、シルバーはあるものの、ほかのカラフルな選択肢も不足していない。ブルーは標準色、ブライトレッドやテスト車のアイスティーイエローは有償色だ。 ◆マット・ソーンダース スパーブは全車デジタルメーターを採用する。目も眩むようなグラフィックを試したい気にさせるものだが、標準レイアウトは2眼メーターで、その間にインフォテインメントディスプレイを当てはめることもできる。シンプルだが使いやすい。 ■オプション追加のアドバイス もっとも売れるのは、ガソリンモデルの1.5TSIだろう。満足いくパワーと、十分以上のクルージング燃費を発揮する。SE Lは、メモリー機能付きエルゴシートはすばらしく、下位グレードでは選べないDCCプラスがオプション設定される。 ■改善してほしいポイント ・インテリアの組み付け品質は向上を。コディアックではできているのだから、難しい話ではないはずだ。 ・標準サスペンションの乗り心地改善を。 ・DCTをもっとスムースにしてほしい。
イリヤ・バプラート(執筆) マット・ソーンダース(執筆) マックス・エドレストン(撮影) 関耕一郎(翻訳)