スコダ・スパーブ 詳細データテスト 広い室内 走りと乗り心地の好バランス 控えめながら満点ワゴン
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
新型スパーブの乗り心地は、新たに獲得したハンドリングの運動性にやや悪影響を受けている。ノーマルで本当に乗り心地のスムースなクルマが不足していることを考えると、これはちょっとばかり残念だ。しかしながら、それで大きく減点しようとは思わない。というのも、以前に試乗したオプションのDCC装着車は、もう少ししなやかだったからだ。魔法の秘薬とはいかないが、かなりの差があり、期待どおりの快適性をもたらしてくれる。 パッシブダンパー車でも、速度を上げれば申し分ない。乗り心地はタイトにコントロールされ、それでいて過敏だったりソワソワ動いたりすることはない。ところが市街地の速度域では、路面の穴開きが硬く不快な衝撃を引き起こす。テストしたのが、ラインナップ中では小さいほうの18インチホイール装着車であったにもかかわらずだ。 SE Lグレードには、エルゴシートと銘打ったアップグレード版のシートも装着され、14ウェイ調整やヒーターとベンチレーション、マッサージ機能が備わる。もっと重要なのは、長距離乗っていてもとんでもなく快適だということや、サポートはいいけれど硬すぎないこと、ほぼどんな体型にもフィットできるアジャスト機能があることだ。 車内騒音は113km/hで69dBAで、高速道路ではややノイジー。BMW5シリーズやメルセデスEクラスはこれよりも静かだろうが、そこはプレミアムな価格に伴うものだ。
購入と維持 ★★★★★★★★★☆
スパーブの価格は、ハッチバックが3万4875ポンド(約708万円)、エステートが3万6175ポンド(約734万円)から。1.5Lガソリンのマイルドハイブリッドを積むモデルで、グレードはSEテクノロジーだ。 シートヒーターやマッサージ機能、アダプティブクルーズコントロール、ワイヤレス充電器、前後駐車センサーが標準装備なので、フル装備のファミリーカーを手に入れるのにこれ以上の出費はほぼ求められない。 SE Lへグレードアップすると、マトリックスLEDヘッドライトやメモリー機能付き電動レザーシート、キーレスエントリーが追加され、アダプティブダンパーがオプションで選択できるようになる。PHEVのラウリン&クレメント・エステートは5万3000ポンド(約1076万円)を超え、メルセデス・ベンツEクラス・エステート並みになってしまう。 今回テストしたエントリーレベルの2.0Lディーゼルは、現実的な燃費がすばらしい。動力計測を含む平均は18.7km/Lだったので、普通に使えば21km/Lを超えるはずだ。 ガソリンとディーゼル、PHEVを揃えるので、さまざまなニーズにマッチするはず。150psのディーゼルでも2200kgの牽引能力があるので、走行距離が多いドライバーにも、牽引する機会が多いドライバーにもありがたい。また、PHEVは少なくとも117kmのEV走行が可能だ。