「たくさん稼ぐ=貯金が増える」ではない! お金に支配されない“本当に幸せなお金の使い方”を臨床心理士が解説
女性が感じる悩みの中でも、多くの人が感じているのが【お金】にまつわることではないでしょうか? ある研究では、『女性は男性よりも、お金に対して不安などの感情的要素を抱きやすい』とも言われています。しかし、お金に対して不安を感じ続けることはストレスとなり、長い目で見るとメンタルヘルスに影響する恐れも。お金とは一生付き合っていくものなので、できれば安心や幸せを感じられる方が良いですよね。そこで、幸福度が高まるお金の使い方について、心理学の視点からお話しします。 【写真】「お金が貯まらない人」がやっている10の習慣
お金がたくさんある=幸せではない?
『より多くのお金を得るためにはどうしたら良いか? 』という視点の情報は巷にたくさん溢れていると思うのですが、実は『より多くのお金を稼ぐ・得る』ということが、幸せに直結しないということをご存知ですか? 【幸せをお金で買う5つの授業】の筆者である、エリザベス・ダン氏とマイケル・ノートン氏によると、幸福度を高めるために大切なことは、お金をもっと稼ごうとすることではなく、お金の使い方を変えることなのだそうです。お金を稼ぐということを考え始めると、『お金を増やさなければ幸せになれない』といった強迫的な思考が働きやすくなります。その強迫的な思考がストレスになることも。一方で、稼ぎ方ではなく、使い方を考えるようになると、そうした強迫観念から解放されてストレスを減らすことができます。また、富を増やしてもより幸福になれるわけではないということも、最近の様々な研究で分かり始めています。もしお金に対して悩んでいる方がいたとしたら、お金を稼ぐ方法について知ろうとするのではなく、使い方に注目して行動を変えるということの方が役立つのかも知れません。
(1) 経験を買う
最近の幸福に関する研究の中では、物理的なものを買うことよりも、経験になるものにお金を使うことの方が幸福度を高めると言われています。経験とは、具体的に以下のようなことが挙げられます。 ・他者と関わることによって、つながりが増えていくような機会を得ること ・この先何年にも渡って、楽しかった気持ちを繰り返し話せるような思い出になること ・なりたい自分像に近づく機会を得ること ・滅多にないチャンスを提供すること