シェアハウスで生活も…奈緒が「様々な国の人との関わりを特別だと思わない」理由
龍平さんがいるから私も自由に動ける
鴻田のバディは、わけありの過去を持つ警視庁・通訳センターの中国語通訳人、有木野了(ありきのりょう)。松田龍平さん演じる有木野は、自分の感情を極力入れず、参考人や被疑者と警察官を逐次通訳(言葉ににじむニュアンスも含めて一語一語を正確に翻訳する)でつなぐことに徹している男だ。このバディについて、そして尊敬する役者だという松田さんとの共演について思うこととは? 「まず、今までに見たことがないバディだなと感じました。鴻田さんと有木野さんは、『この人たちが仲がいいって意外!』と周囲に思われる組み合わせです。この2人が話をしているだけでジャンルを超えた関係性や絆が見えて、画的にもすごく面白いんです。 龍平さんは最初に本読みでお会いした時から、積極的に台本についてプロデューサーさんや監督とお話しされていらしたのがすごく印象的でした。現場に入られてからも『ここはこういう風に変えてみては?』と、結構大胆な提案をされていて。横で見ていてワクワクしました。 セリフについても『これ、自分じゃなくて鴻田さんが言ったほうがいいんじゃないですか?』とアイデアを出されたり。それによって作品がさらに良くなって、とても勉強になります。そもそも龍平さん自身が、現場で急な変更があっても動じず、それを厭わない方なんです。その動じなさがカッコいいですし、頼もしい。私も現場で迷った時は、まず龍平さんに相談させていただいています。 龍平さんはよく『僕は奈緒さんについていきます!』と冗談をおっしゃるのですが、現場で何かあっても全部龍平さんが受け止めてくれるという安心感があるんです。龍平さんがいるから私も自由に動ける。有木野さんを信頼する鴻田さんの気持ちがわかるなあと思いながら、日々演じています」 このドラマで描かれる多文化社会と自身の海外への意識について語ってもらった前編に続き、インタビュー後編【奈緒が海外の人との交流で気づいた「日本人である自分が知らない日本」の姿】では食文化について、そして奈緒さんが「もともとあまり持たない」という先入観について話を聞いた。 奈緒(なお) 1995年2月、福岡県出身。モデルとして活動を開始し、2013年テレビ西日本のドラマ「めんたいぴりり」で女優デビュー。20歳で上京後、2018年、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」でヒロインの親友役に抜擢、翌年にはテレビドラマ「のの湯」(2019)での連続ドラマでの初主演を果たす。同年『ハルカの陶』で映画初主演。2023年エランドール賞新人賞を受賞。主な映画出演作に『事故物件 恐い間取り』『草の響き』『TANG タング』『マイ・ブロークン・マリコ』『スイート・マイホーム』『陰陽師0』『告白 コンフェッション』『先生の白い嘘』『傲慢と善良』などがある。 ヘアメイク:竹下あゆみ スタイリング:岡本純子 〈衣装〉 ドレス128,700円、ジャケット220,000円/共に3.1 Phillip Lim イヤリング48,400円、チャーム円38,500円、左手中指リング88,000円、右手小指リング81,400円/全てアガット 〈お問い合わせ先〉 ・3.1 Phillip Lim Japan/customercare@3lphilliplim.co.jp ・アガット/0800-500-5000
上田 恵子(ライター)