シェアハウスで生活も…奈緒が「様々な国の人との関わりを特別だと思わない」理由
国を越えた交流ができた千葉のシェアハウス時代
心の中にあるボーダーラインを越えるのは、実はなかなかに難しいことでもある。育った環境も影響すると思われるが、奈緒さん自身は海外の人と関わる機会などはあったのだろうか? 「ありました、すごく多かったです。ついさっきも韓国の友達から、『雪が降ったから送るね!』と写真が届いたばかりです。『今日会おう』と言ったら本当に会えそうなくらい、国が離れているのを感じない距離感の友達もたくさんいます。 私は福岡出身なのですが、福岡自体がまさに“サラダボウル”状態なんですね。外国がごく身近にある場所だけに、様々な国の方と接する機会も多かったように思います。 また私は上京する前に千葉のシェアハウスに住んでいたのですが、そこにもいろいろな国の人がいて。それこそ『フランスは、アメリカは、韓国はこうだよ。日本はどう?』といった感じで、ナチュラルに国の垣根を越えた交流ができたんですね。 私が今、様々な国の人との関わりを特別なことだと思わないのは、そういった環境で過ごした経験があるからだと思っています」
思いをより強く伝えるために、私たちは言葉を使っている
英語と韓国語を学んでいる奈緒さん。動機としては、外国語を身につけたいという思いより「深く話したい相手がいるから、その人の国の言葉を学びたい」という気持ちのほうが強いのだと話す。 「『目の前にいる相手とコミュニケーションを取りたい』という思いが先にあるので、正直、伝わりさえすれば上手に喋れなくてもいいのかなと。日本人は真面目なので、文法を間違えたらいけないとか、正確に喋れるようになるまでは話しちゃいけないと考えがちです。私がそうでないのは、もともと周囲に海外の友人たちがいてくれたからなのだと、今になって思います。 『東京サラダボウル』にも台湾の女優さんが2人出演していらして、一緒にご飯に行くなどすごく仲良くさせていただいています。私も台湾の言葉を教えてもらったり、2人が英語や日本語で話したり、言語が入り混じった状態でコミュニケーションをとっている。その感じがすごく楽しいです。 『ドラマが終わったら台湾まで会いに行くね!』と約束しているのですが、あるとき『もっと3人で喋りたいから、それまでに言葉を勉強しよう。何語かいいかな?』という話になって。2人が日本語を勉強するのがいいか、私が台湾の言葉を勉強するのがいいか話し合った結果、『3人とも英語を勉強しよう!』ということで落ち着きました(笑)。 『東京サラダボウル』の撮影現場は、国を越えて交流することの楽しさと幸せと重要性を同時に感じられる、本当に素敵な空間です。気持ちとか優しさの部分は言葉が通じなくても伝わりますが、その思いをより強く伝えるために私たちは言葉を使っているんだなと、この現場であらためて気づかされました」