【速報】「この裁判に望むことは1つです。検察が誤った原因は何であるのか」 プレサンス元社長が国に損害賠償を求めた裁判に取り調べ担当検察官らが出廷
大阪地検特捜部に逮捕され、無罪が確定した不動産会社の元社長が国に損害賠償を求めた裁判で11日、証人尋問が始まり、取り調べを担当した検事らが出廷しました。 「検察の違法な取り調べで多大な精神的、経済的な損害を受けた」として国に賠償を求めているのは「プレサンスコーポレーション」の元社長、山岸忍さん(61)です。 山岸さんは2019年12月、学校法人・明浄学院の土地売却をめぐる21億円の横領事件で、学院の元理事長らと共謀したとして業務上横領の疑いで逮捕・起訴されました。大阪地裁は2021年、「山岸さんの関与を認める元部下の供述は、検察官の取り調べで変遷した可能性を否定できない」と無罪を言い渡し、その後、確定しました。 先月、国側は検事4人の陳述書を大阪地裁に提出していて、11日から検事の証人尋問が始まりました。
■無罪確定も、多くのものを失った
(山岸忍元社長) 「もう少しきちっとした捜査、取り調べをしてほしかった。客観証拠をきちっと見てほしかったなと思います」 特捜部の取り調べに対し、山岸さんは一貫して否認していました。公判では山岸さんの関与について、当時の部下の供述の信用性が争点となり、裁判所は取り調べの際の録音・録画データの提出を検察に求めました。 そして大阪地裁は「元部長に必要以上に強く責任を感じさせ、真実と異なる供述をしようとする動機を生じさせかねない」として供述の信用性を否定し、山岸さんに無罪を言い渡しました。 (山岸忍元社長) 「私(大橋受刑者と)お会いしたこともありません」 「(特捜部が)どうしてこういうものの見方ができるんだろうと思ってました」 1審判決後、大阪地検は控訴を断念し、山岸さんの無罪が確定しました。しかし山岸さんは、この間にプレサンス社の社長を辞任し、自社株を売却せざるを得ず、多くの経済的な損失も負ったといいます。山岸さんは二度とえん罪の被害者を生み出さないために、2022年3月、国に対し7億7000万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴しました。一方、国側は請求の棄却を求めています。
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