過去には「殺すぞ」と言われたことも…それでも保護司は「犯罪者だから危ないんだ」とは考えない 現役保護司が語る現実と不安 滋賀・大津の保護司男性殺害事件で更生支援受けていた男逮捕
更生支援を受けていた35歳男を逮捕 保護司の男性殺害した疑い
滋賀県大津市で保護司の男性が殺害された事件。保護司の制度を揺るがしかねない事件に衝撃が広がっています。 (現役保護司の男性)「かなり衝撃的でしたよね。自宅に招いて本人と1対1で家に入れてっていうことを考えると、かなり長い時間を共にすることもあったと思うんですよ。親密な関係だったんだろうと思うので、もしこの事件が今言われているような状況だとすると、非常に痛ましいなと思いますし、悲しいことだなと思いますね」 10日朝、送検された大津市の無職・飯塚紘平容疑者(35)は、レストラン経営者で保護司の新庄博志さん(60)を殺害した疑いが持たれています。
2人の接点は約5年前にさかのぼります。 殺人容疑で逮捕された飯塚容疑者は5年前、別の事件で執行猶予判決を受けており、殺害された新庄さんは当初から保護司として飯塚容疑者の厚生支援を担当していました。 飯塚容疑者は2018年10月、大津市内のコンビニで強盗事件を起こし懲役3年、保護観察付きの執行猶予5年の有罪判決を受けていました。保護観察の期間が残りあと1ヵ月ほどで終了という矢先、事件は起きました。 新庄さんの遺体が発見されたのは5月26日。連絡が取れず心配した親族が駆けつけると、玄関に鍵はかかっておらず新庄さんはうつ伏せ状態で倒れていたといいます。 上半身には鋭利な刃物で刺されたとみられる傷が10ヵ所以上あり、司法解剖の結果、死亡推定時刻は遺体発見2日前の5月24日夜とされています。
容疑者の母親から警察に「事件に息子が関与したかもしれない」
警察によりますと、新庄さんの遺体が発見される2日前の5月24日、飯塚容疑者は午後7時から新庄さんの自宅で面談の予定があったといいます。 関係者によると新庄さんは5月24日の午後5時ごろ、自身が経営するレストランから出る姿が目撃されていて、午後6時半ごろに帰宅。そして、その後面談に訪れた飯塚容疑者がカメラ付きインターホンによって確認されています。 ただ、その後行方が分からなくなっていた飯塚容疑者。母親は3日後の5月27日に行方不明届を提出。さらに「事件に息子が関与したかもしれない」という話もしていたといいます。 するとその翌日、警察は大津市内の路上を歩く飯塚容疑者を発見。所持品を調べたところ、ナイフを1本持っていたことから銃刀法違反で現行犯逮捕。そして新庄さん殺害との関連を調べ8日、殺人の疑いで再逮捕となりました。