よく行くお店が「ランチタイムのみクレジットカード払い不可」です。お店のためにはランチタイム以外も現金で払ったほうがいいのでしょうか?
買い物や食事をした際にクレジットカード払いを指定することで、店舗側に手数料が発生します。手数料がかかるのであれば「現金払いを指定したほうがお店にメリットがある」「現金払いにしてあげたほうが親切ではないか」と考えるかもしれません。 しかし、店舗側は手数料が発生してでもクレジットカード払いを導入するメリットがあるのも確かです。 本記事では、店舗が支払わなければならない手数料をはじめ、クレジットカード決済を導入するメリットなどを解説します。
加盟店がクレジットカード会社に支払う手数料
クレジットカード払いをした際に、店舗はクレジットカード会社へ加盟店手数料の支払いが必要です。 店舗は、クレジットカード利用者の利用金額をクレジットカード会社へ請求し、加盟店手数料が差し引かれた額を受け取ります。加盟店手数料は3%台が中心とされていますが、契約するクレジットカード会社や契約内容、店舗の規模や業種などで異なり一律ではありません。 クレジットカード決済を導入する際には、店舗とクレジットカード会社で加盟店契約を締結します。契約を締結することでクレジットカード決済が可能となり、その代わりに手数料の支払いが発生する仕組みです。なお、希望すれば加盟店契約を締結できるわけではなく、所定の審査に通ることが求められます。 その他に、決済代行会社を介してクレジットカード会社と加盟店契約を締結する方法があります。決済代行会社は、加盟店とクレジットカード会社の間に入って、手続きの代行や売上入金の管理、セキュリティ対策といった業務を行う会社です。 決済代行会社を介することで契約や管理、手間の負担軽減を期待できますが、加盟店手数料に加えて利用手数料も支払わなければなりません。 ■加盟店が顧客に手数料を上乗せするのは規約違反 店舗で顧客が会計をする際に、クレジットカードの加盟店手数料や決済代行会社への利用手数料を上乗せすることは加盟店契約の規約違反に該当する可能性が高いです。クレジットカード払いにして加盟店手数料や決済手数料を上乗せ請求されたとしても、支払いに応じる必要はありません。 支払いの拒否や、手数料の上乗せを指摘することが難しい場合は、一旦支払いを行ってクレジットカード会社や消費者ホットラインなどに相談してみてください。その際には、必ず領収書や明細書を用意しておくとスムーズに相談できるでしょう。