DAY2、鬼門は2箇所。これをクリアすれば無事完走だ!【最新国産トレールバイクで伝統の日高エンデューロに挑戦! 宮崎大吾の日高参戦記 VOL.7】
最後のテストCT2へ
ようやくパドックのある日高高原荘に戻り、最後のテストCT2に挑みます。ここはスタックする場所もないし、多少無理をしてでも攻めていきたい。ちなみにDAY1は相当慎重に走り、CT1:3分38秒70、CT2:3分28秒55。DAY2のCT1は3分18秒68、なんとかCT2でこれを上回りたいとプッシュしました。 コーナリングはこのバイクの良い特性が出るので非常にスムーズです。テクニクスサスペンションのおかげでブレーキング時の底付き感や不安定性がなくなっているので、スピードを上げて進入できますし、加速ではGX20のグリップ力やヨシムラフルエキゾーストによるパワー特性が助けてくれて、とても良い感じで走れます。 惜しいのは長い登りのストレート。アクセルを完全に開け切って行きますが、60km/hでているかどうかというくらい遅い。ここでおそらく5秒はロスしていたような…。ギヤ比変更(14/40T→12/42T)は全体的に成功していたと思うので、あとは体重を落とすしかないか…。結局なんとか3分17秒76で今大会自己ベストで終えることができました。
モーターサイクルショップニュートン高橋店長のバイク紹介
さて、今回のレポートでも度々登場していただいているモーターサイクルショップニュートン高橋店長。なるべくお客様が乗るノーマルの状態で参戦したいということで、最低限のカスタムをされていましたが、なかなか面白いのでここにご紹介させていただきます。 ────────── 1.サイレンサーは軽い社外品SP忠男に変更。 マフラーメーカーの信頼性と固定方法が吊り下げ式でなく破断しにくいので選択。エキパイは予算が無いので諦めました。 2.スピードテック製品ハイスロに変更。 4サイクルは長く乗るとアクセルが重くなるので、少しでもアクセルを楽に開けるようにしました。戻し側のワイヤーも抵抗になるので取り外し。今回日高の様な長いレースでは大事です。 3.ノーマルサスペンションを最適化。 フロントサスは油面を10mmアップ。サスオイルも熱に強い高性能な「スピードハートのフォークオイル」に交換。番手は秘密のブレンド。リアサスはプリロード調整強めでスプリングを締めこみ、緩慢な動きを極力抑えました。 4.キャニスターやABSセンサーなど外して害のない物を取り外し。 5.リアタイヤは「ミタスタイヤ」のFIM規定「TERRA FORCE スーパーライト(コンパウンドは真ん中、ミディアムぐらい)」。非力なのでタイヤは細め選択。フロントタイヤは剛性が高くしっかり刺さるので好印象の「EX SUPER(硬め)」。フロントが特に重いのでしっかりとした剛性のあるタイヤがよいです! 中身はシンコーのエンデューロムース(新品)。バイクが重いのでヘタったムースは反発が悪くCRF250Lには不向きです。FIMタイヤは潰してグリップさせる事が多いですが、バイクが非力なので転がりを優先して新品にしたほうがよかったです。 6.ブレーキ液は特に重要で「スピードハート・レース用ブレーキフルード」を使用。 ふにゃふにゃのブレーキが液の交換で驚きのカッチリと効くようになりました。ABSモジュールに入って対流しているのでキャンセル。本来は直接マスターシリンダーからキャリパーにホースを取り付けたほうがよいのですが、今回は時間が無かったのでそのまま。パッドはリアのみRKのメタルパッドがあったので交換。次回はベスラ製品を使う予定。 7.スプロケットを フロント12T ファイナル43Tに変更。 8.ブレーキペダルをZETA RACING可倒式に交換。 ワイヤー固定し曲がり対策。チェンジペダルは敢えての剛性のないノーマルにし、すぐに曲がっても戻せるようにしました。 9.曲がったチェンジペダルがエンジンケースに当たって割れないように、クランクケースに金属パテと樹脂板を貼って肉盛りしておきました。 10.ハンドガード・フレームガード・エンジンガードはアチェルビスの樹脂製にして軽量化。 11.ラジエーターにカラスよけネットを張り泥進入対策。 12.バッテリーは軽量のリチウムバッテリー。 13.ヘッドライトは高い!ので、ZETA RACINGのヘッドライトガードを取付け。 14.オイルは新発売の「スピードハート・リバーレRR 5W-35」。 クラッチ・エンジンを最後まで限界まで守ってくれました。※クラッチは前期型CRF250Lの方が強いらしい(※世利選手から宮崎がお聞きして、お伝えしました)ので次回は交換予定。 15.シート後ろにシリコンを入れコブを作り、泥でもお尻がずれずにグリップし踏ん張れるように加工。 16.レバー類はZETA RACINGの可倒式に交換。ハンドルも勿論ZETA RACINGのアルミバー。 ────────── 以上です。
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