実家の片づけで100万円近いお金がかかった人も 厄介な大型家具の処分、どうすればいい? プロが解説
なるべく早く終わらせたいのが、いらないものがたっぷり詰まった実家の片づけ。子育てや介護など、ライフステージに寄り添ってくれた実家には、思いもしないほど不用品が溜まってしまっていることも。「実家を片づける際、何より大変なのは大型家具の運び出しです」と語るのは、整理収納アドバイザーの伊藤まきさん。自身が実家を丸ごと片づけた際の経験を基に、運び出しについてのヒントを教えていただきました。 【動画】「知ってる!? 電池の正しい捨て方」 家電量販店が処理方法を解説 実際の投稿 ◇ ◇ ◇
処理方法によってはクレーン車を依頼することに
家族が過ごしてきた実家には、食器棚やソファ、ベッド、タンス、学習机、書棚などさまざまな大型家具が存在します。こうした家具類は基本的に「自治体の粗大ゴミ」として出せますし、状態が良ければリサイクル店に引き取ってもらうこともできます。 しかし、大変なのはこれらの「運び出し」です。 ドアや階段を通らない大型のものは、解体してから運ぶ必要がありますが、リサイクル店に持ち込むのであれば、解体時に破損することもあるのでおすすめできません。そうした場合、引っ越し会社に運び出しを依頼し、クレーン車などを用意してもらう必要があります。 粗大ゴミとして出す場合は、ある程度解体する必要があるので、ドアや階段を通らないものは解体してから運ぶといいでしょう。解体するには、ドライバーや金づちなどの工具が必要な場合が多いので、あらかじめ家具をよく見て、必要な道具をそろえておくことをおすすめします。
金銭的余裕があれば、業者に依頼するのが最善
なかでも解体が大変なのは、ベッドです。近年製のベッドは組み立ても解体も簡単なものが多いですが、昭和製のベッドはやたらと頑丈に作られているものが多くあります。ネジの数も多く、さびて回らないこともあるので、電動ドライバーや電気ノコギリがあると便利です。ともに1泊500円程度でレンタルしているホームセンターがあるので、そちらを利用しましょう。 介護用電動ベッドやマッサージチェアなどの大型健康器具、大型のトレーニングマシン、学習デスクなど金属製の家具・道具類は、自治体によっては回収してくれないこともあります。重量があり自身での解体が難しいことが多いので、こうしたものを処分したいときは不用品回収業者に依頼しましょう。 一戸建ての中身を丸々処分した人に話を聞いたことがありますが、業者に仕分けから丸ごとお願いしたところ、100万円近いお金がかかったそうです。これは片づけから掃除まですべて込みの場合の一例ですが、実家が離れているなど通うのが困難ではあるものの、予算に余裕がある人は、多少お金がかかっても業者に頼むのもありです。 逆に、お金をできるだけかけたくないようであれば、自治体が引き取ってくれるゴミをまず処分し、残ったものを業者にお願いするしか方法はありません。それでも多少は費用がかかるので、実家を片づけるためのお金を貯めておきましょう。
和栗 恵