《アルコールと肥満に要注意》「すい臓」は老化すると脂肪に置き換わっていく!〈専門医がリスクを解説〉
本来、膵臓のうち脂肪に置き換わる体積の割合は、30歳代で10%とされていますが、80代になると実に35%が脂肪に置き換わるという報告もあります。
脂肪置換が進行するとどうなるのか?
脂肪置換を進めるリスクファクターは、アルコールと肥満。これを予防せず脂肪置換が進行してしまうとどうなるのか――。外科医の立場から言わせてもらうなら、「手術が難しくなる」の一言に尽きます。脂肪化することで線維が失われ、糸で縫おうとしても簡単に裂けてしまう。縫いづらく縛りづらいので、脂肪置換が進んだ膵臓の手術はそれだけで難度が高まるのです。 また脂肪は膵臓以上に膵液に弱く、もし脂肪置換の状態で膵炎が起きれば簡単に溶けてしまい、一気に命にかかわることになるのです。 ※本記事の全文は「文藝春秋」2024年12月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています(中村雅史「 膵臓 まずは歯周病対策を 」)。全文では、膵臓の老化予防に役立つ取り組みとして、歯周病を防ぐオーラルケアなど5つの対策が解説されています。 「 特集 5つの臓器のアンチエイジング 」には、下記の記事が掲載されています。 膵臓 まずは歯周病対策を 中村雅史 心臓 緑と茶色の食品を摂ろう 末永祐哉 肺 誤嚥予防はカラオケから 萩原恵里 大腸・小腸 筋力強化で排便改善を 上原圭 腎臓 65歳でタンパク食の摂り方を変える 南學正臣
中村 雅史/文藝春秋 2024年12月号