特集「キャッチ」子どもの本の店「エルマー」絵本で救われた店主が迎える温かな居場所 福岡
子育て中のお母さんにとって、何度も通いたくなる場所だといいます。 ■訪れた人 「子どもも楽しそうにするので。公園や児童センターとも違うけれど、子どもも私も精神的なよりどころ。」 「(前園さんは)子どもが好きで子育ての苦労を分かっているから、ママのことも愛してくれるような、みんなの母みたいな方。」
前園さんも、2人の子どもを育てあげました。20歳の時に結婚し、その2年後に長男を出産しました。初めての子育てはうまくいかないことばかりで、ストレスと不安から育児ノイローゼになったと当時を振り返ります。 ■前園さん 「子育て書通りに育てようとしたのですが、うまくいきません。例えば、3歳まで厳しくと書いてあったら、3歳までどう厳しくするかよく分からないから結局、親の都合のよい子育てでしょ。きのうは許せても、きょうは許せないとか。」
試行錯誤の子育てで、3歳から始めたのが絵本の読み聞かせでした。寝る時に、子どもがよく読んでほしいと持って来ていた絵本があります。 タイトルは「ぼくにげちゃうよ」。 あるところに、こうさぎがいました。 あるひ、このこうさぎはいえをでて、どこかへいってみたくなりました。 そこで、かあさんうさぎにいいました。 「ぼくにげちゃうよ」 すると、かあさんうさぎがいいました。 「おまえがにげたら、かあさんはおいかけますよ。だって、おまえはとってもかわいいわたしのぼうやだもの」 ■前園さん 「本を読んでいる時は心がすごく温かくなって、幸せな時間が共有できた。そういうところで、本の力はすごいなと思って、本によって私も子育てがすごく楽になった。」 絵本で救われた経験を生かして子育て支援がしたい。そんな思いで始めたのが、子どもの本の店、エルマーです。今では店を飛び出し、公民館や児童センターなどで絵本の魅力を伝える講演もしています。 ■前園さん 「ブタさんのお鼻。まねっこ用意いいですか?ブー。」