わずかに狂ったプラン…「これが駅伝の難しさ」 女子・神村学園は連覇と7年連続表彰台逃す 瀬戸口は誓った「最強のチームになって都大路に戻る」
全国高校駅伝競走大会は22日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着するコースであった。女子(5区間21.0975キロ)は長野東が1時間7分27秒で2年ぶり2度目の頂点に立った。9年連続31度目出場の神村学園は1時間8分41秒で5位となり、連覇と7年連続の表彰台を逃した。入賞は9年連続18回目。 【写真】〈関連〉第3中継所、神村のムトニ(右)が黒神にたすきをつなぐ=京都市
連覇が懸かった神村は1区野口が27位と出遅れた。2区小倉は区間8位、3区ムトニは区間3位で追い上げ、4区黒神が区間6位の好走で入賞圏内の5位まで順位を上げた。アンカー瀬戸口は区間3位の走りで前を追ったが、表彰台には届かなかった。 ◇焦点~3年2人が意地、順位押し上げ 神村は後半に追い上げを見せたが、連覇に届かなかった。5位でのゴールに、有川哲蔵監督は「プランが少し狂うとこういう展開になる。駅伝の難しさを改めて感じた」と振り返った。 前半は我慢して3区ムトニで先頭に立ち、後半勝負-が連覇への青写真だった。しかし、序盤の出遅れが響いて優勝争いに絡めなかった。 最長6キロでエース区間の1区を走った2年野口は、後半の上りに苦しみ27位。後方から追い上げる難しい展開で意地を見せたのが3年の2人だった。 2区の小倉主将は「野口が必死で走る表情が走りながらずっと頭にあった」と奮起。区間8位の力走で流れを引き戻し、3区ムトニの好走につなげた。
9位でたすきを受けた4区黒神は県大会でメンバー落ちの悔しさを味わった。「都大路はやっぱり走って締めくくりたかった」。優勝した昨年3区で順位を上げたのに続き、今年も入賞圏内に押し上げた。 外国人留学生の区間制限などルール変更があり、連覇の重圧と戦い続けた1年間。2年生アンカーの瀬戸口は「来年はもう一度優勝する。最強のチームになって都大路に戻る」と決意を口にした。 ◇生徒ら学校で応援「粘り強さに感動」 いちき串木野市の神村学園では、生徒ら約150人がスクリーンに映し出したテレビ中継越しにレースを見守った。紅白のメガホンなどを手に応援し、アンカー瀬戸口が競り合いに勝って5位でゴールすると一番の盛り上がりを見せた。 チアリーディング部の高等部2年橋之口結心さんは「最後の粘り強い走りに感動した。『お疲れさま』と声を掛けたい」とねぎらった。
南日本新聞 | 鹿児島