監督も驚嘆!「私の指示、分かってんの?(笑)」箱根駅伝予選会で立教大学がまさかのトップ通過…強豪校相手にもビビらなかった勝因とは?
「第1位、立教大学」 第101回箱根駅伝予選会、トップで名前がアナウンスされると、待機場所になったテント前に並んだ立教大の選手たちは手を叩き、やや控えめに喜びの表情を見せた。 【写真】「顔小っちゃ…これ何頭身あるの…?」実は183cmの長身・高林祐介監督の“モデル顔負け”スタイルの現役時代&会心の予選会1位通過で箱根駅伝出場を果たした立教大メンバーの走りも見る 戦前の予想では、立教大は突破こそ堅いと言われていたが、中央大や東海大など強豪校の参戦もあり、トップ通過は厳しいと見られていた。だが、蓋を開けてみると序盤から3位に入り、10キロからトップを譲らない強さを見せた。2年前、55年ぶりに箱根に戻って来た時には予選会は6位通過。昨年も同順位での通過だった。今回、トップ通過するまでに成長した今シーズンの立教大の強さは、どのようにして育まれたのだろうか。 ――今日のトップ通過は、出来すぎなのか、それとも実力通りと考えていますか。 その問いに、髙林祐介監督は、ニヤリとして、こう答えた。 「いやぁ普通ですよ。トップの順番は出来すぎかもしれないですけど、その力の出し方をみれば普通です。でも、選手はまぁまぁ頑張ったかな(笑)」 照れ隠しなのか、分からないが、それでも選手の力を冷静に評価し、語るところが髙林監督らしい。
監督自身も驚く展開に
実際、レースにおける順位の推移を見てみると、立教大のトップ通過が決してまぐれでもラッキーでもなく、実力を証明した末の結果だったと言える。「3位以内」と目標を決めてのスタートだったが、その言葉通り、5キロの観測地点で総合3位をマークすると、10キロでは1位、15キロでも1位、17.4キロ地点でも1位をマークした。予選会突破のパターンとして、最初は無理せず、10位前後でレースを進め、徐々に巻き返していく後半型が多いが、立教大は最初から3位以内をキープし、一度も落ちることなく走り切った。これは、出走している選手がまとまって上位を走っていることの証明であり、力がないとできないレース展開だ。 その展開に、髙林監督もちょっと驚いたという。
「私からすればおいおい、ですよ(笑)」
「おいおいって思いましたよ(笑)。『後半から勝負だよ』と選手に伝えていた中で、いざ蓋を開けてみたら、5キロを3番とかで走っていたんです。みんな、私が言ったことが分かってんのかなって思いましたね。ただ、今回は設定ペースで必ず行けっていう指示は出していなくて、道中はセルフマネジメントをしなさいという話をして送り出していたんです。彼らなりに考えて走った結果が10キロで1位ということになったんですけど、私からすれば本当においおい、ですよ(笑)。でも、結果的に、そのまま崩れずにいけたのは良かったですね」 この日の立教大の戦略は、林虎大朗(4年)、馬場賢人(3年)、國安広人(3年)をフリーで走らせ、安藤圭佑主将(4年)は山口史朗(4年)とともに中間位置でペース走をするイメージで、あえて集団走という従来の戦術を採用しなかった。集団走が出来ないという選手たちの意向が働いたのもあるが、この戦略でチーム上位10名中、8名が100位内に入り、10番目の木島陸(2年)も137位と全体を高順位でまとめた。
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