監督も驚嘆!「私の指示、分かってんの?(笑)」箱根駅伝予選会で立教大学がまさかのトップ通過…強豪校相手にもビビらなかった勝因とは?
結果を出すことで選手から得た信頼
ただ、実績のない監督にメニュ―を与えられても選手は積極的に消化しにくいところもある。その点で言えば6月の全日本大学駅伝予選会を突破し、大学史上初の出場を決めたことが大きかった。監督のやり方は間違っていないと選手の信頼を得て、一気に選手の顔が監督に向いていった。 髙林監督は、信頼を得て受け入れられるのを感じても、選手に上から無理を強いることはしなかった。立教大の良いところは、監督のメニューを受け入れつつも自分のコンディションを考え、「変えてもらえませんか」と言える自由さにある。立教大の駅伝部は元来、主体性を尊重する傾向にあり、それが今の選手にも引き継がれており、髙林監督もそれを「立教らしさ」として認めている。非常に風通しがいいのだ。 「迷いもストレスもなく、監督の言うことを信じてやってきた結果が、このトップ通過だと思います」 林は、笑顔で、そう言った。 髙林監督は、「選手は、変な勘違いをしないでほしいですけどね」と言いつつも笑顔だ。トップ通過を果たした要因を指揮官は、どう考えていたのだろうか。
勝因はとにかく「準備」
「準備をしっかり出来たからだと思います。この選手たちしかいない状態だとやっぱり結果を出すのは厳しいと思うんです。うちは決して万全ではなかったですし、実際に稲塚(大祐・4年)が走っていないですけど、今回、走ったメンバーもそうですし、メンバー外の選手もしっかりと準備が出来た。それがトップ通過に繋がったと思います」 準備をしっかりして臨んだことで、今回のレースでは大きな収穫も得た。小倉史也(3年)が68位、原田颯大(2年)が80位とチーム内の5番前後の選手がしっかりと結果を出した。今後に向けて明るい材料になったうえ、今回走っていない稲塚を始め、山本羅生(4年)、中西洸貴(4年)、永井駿(3年)ら有力な選手がまだ多い。 「選手層もちょっとずつ厚みを増し、正直、僕が入学した時を考えると本当に強くなったなぁと思います(笑)。予選会も過去2年間、6位という順位から今回1位ですからね。今回は強い大学が多かった中でトップを獲れたのは自信になりました。箱根も楽しみですが、全日本も戦略を変えるとおもしろいレースができるんじゃないかなと思っています」 そう語る林を始め、馬場も「強豪校に物怖じせずに戦い、立教の名前を押し上げていきたい」と、鼻息が荒い。髙林監督も、「全日本大学駅伝まで時間がないですし、余裕もないですよ」というが、なんだか楽しそうだ。今回のレースで手応えを感じたはずで、好走した選手をうまく配置して機能すれば強豪校ともいい勝負ができるだろう。
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