Nothing (2a) Plusは、すばらしい低価格帯スマホ。1点を除いて…
ナイトモードが素晴らしい
マディソン・スクエア・ガーデンでNothing (2a) Plusのふたつの5000万画素カメラを使ってみたところ、その撮れ具合に驚きました。色はグレーにも、ムダに明るくもならず、十分鮮やかな写真が撮れるし、夜でもきれいに撮れました。私は5000万画素で(1200万画素でも撮れます)ナイトモードをオンにして撮ったんですが、全ノイズをしっかり消してくれます。夜の撮影でも、かなりズームインしない限りぼやけませんでした。写真のひとつには多少レンズグレアがありましたが、それでも全く使えない写真にはなりませんでした。 Motion Photoモードを試すのがすごく楽しみだったんですが、それは私が「Motion Photo」とはモーションショット、つまり動く被写体の軌跡を捉える写真だと勘違いしたからでした。実際のこの機能は、iOSのライブフォトみたいなものです。 カメラアプリではNaturalモードとVividモードを選べるんですが、実際ほとんど違いがありません。Vividモードが鮮やか過ぎないのは良いことでもあると思いますが、もう少しNaturalとの違いがあったほうがベターだったと思います。米Gizmodoのフォトグラファー・Artemは、Vividモードだと雲が少し青く見えると言ってましたが、違いはそれくらいです。 Nothing (2a) Plusのカメラで唯一イラっとしたのは、5000万画素で撮っているとズームインできないことです。1200万画素に落とさないと、10倍(240mm)にズームイン、または0.6倍(14mm)にズームアウトもできません。5000万画素だと最大が1倍です。1200万画素にしない限りズームインできないのに「5000万画素」を謳うのはダメじゃないでしょうか。
買うべき?
Nothing (2a) Plusは、いろいろな面で高すぎるほどのパフォーマンスです。RAMはそれ自体十分な12MBで、さらに追加もできるし、バッテリーは5000mAhと、一般的な4000mAhより大きいです。デザインは透明筐体だけで十分ユニークですが、光るグリフにさらなる主張を感じます。Androidの標準の操作に加え、iOS風ジェスチャーも使えます。カメラは暗い場所でも素晴らしく、多くのお手頃スマホとは一線を画します。 ただ、ここまで良いことづくめでも、指紋スキャナーの問題は見過ごせません。これさえなければ素晴らしいスマホだったのに、どうやっても指紋に反応しないってことで、全体の評価も下げざるをえません。 画面アンロックには左手親指しか使わない人、または数字入力でいい人には、この問題は無視できると思います。ただそういう人はかなり限られると思われるので、総合するとNothing (2a) Plus、積極的にお勧めはできないんです。
福田ミホ