ワクチン後遺症の症例集公表「巨大な意義」 名古屋・河村市長が会見
ワクチン後遺症の症例集公表「巨大な意義」 名古屋・河村市長が会見
名古屋市の河村たかし市長は27日、市役所で定例記者会見に臨んだ。市と名古屋市医師会などがまとめた新型コロナウイルスワクチンの長期的な副反応(後遺症)に関する症例集を公表。「ワクチン接種後のしびれや痛みが長く続くもの、接種をきっかけにさまざまな不安から心身の変調をきたしたものなど幅広い症状がみられた。こういう指摘がされたらちょっと立ち止まって、打て打てドンドンにならんようにする一歩として意義は巨大だと思いますよ」と強調した。 【動画】名古屋市・河村市長が定例会見(2023年3月27日)
20症例、ワクチンとの因果関係は認めず「まず第一段階」
調査は昨年3月25日から6月30日まで、市の相談窓口から協力医療機関に案内した約700人の症例のうち、協力の得られた9医療機関の20症例をまとめた。主な症状では「しびれ」が7例で最も多く、次いで倦怠感6例、発熱5例などがあり、1例だが記憶力低下や脱毛などもあった。(複数回答) ただし、市としてはこれらの症状とワクチンとの因果関係を認めたものではないとし、河村市長は「因果関係や関連性を明らかにするのは科学や医学の仕事。(この症例集は)まず第一段階」と述べた。 正式名称は「ワクチンの長期的な副反応と思われる症状で受診された方の症例集」で、市のホームページで公開するほか、厚労省にも届ける予定だという。
名古屋城の基本計画「できるだけ早く文化庁に提出」指示
名古屋城天守閣の木造復元事業については、24日に開催された有識者会議で市の整備基本計画が概ね了承されたとして、「当局には早急に内容を精査してより充実を図った上で、できるだけ早く文化庁に提出するよう指示した」と述べた。 一方、天守閣の周りに鉄骨製のスロープを取り付ける案が出ていることについて、「なんでそんな値打ち下げるようなことするんだ」と不満を明かした。スロープについてはバリアフリーとしての必要性が認められながら、有識者会議でも「景観が損なわれる」との意見が出されている。
アジア大会選手村断念、再開発は「継続してもらえんかなあ」
2026年に県内で開催予定のアジア競技大会について、港区で整備予定だった選手村の整備は行わず、選手らの宿泊は市内のホテルなどをあてることを表明した。 整備用地は県・市の公有地を中部電力が主体となって再開発する予定で、市によれば選手村利用がなくなっても基本的には事業を継続する方針だという。河村市長は「ぜひ継続してもらえんかなあと、お願いするよりしょうがない」と述べた。 (関口威人/nameken)