2024年下半期「必見の展覧会」5選
『田中一村展 奄美の光 魂の絵画』
開催期間:2024年9月19日(木)~12月1日(日) 開催場所:東京都美術館 企画展示室 https://isson2024.exhn.jp/
5.「再開館記念『不在』―ソフィ・カルとトゥールーズ=ロートレック」@三菱一号館美術館【11/23~2025/1/26】
設備入替および建物メンテナンスのため長らく休館していた三菱一号館美術館が今秋、11月23日に待ち焦がれた再開館を果たす。それを期して開かれるのが、「再開館記念『不在』―ソフィ・カルとトゥールーズ=ロートレック」だ。本展では19世紀末のパリで活躍したアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864~1901年)の版画やポスターの表現に着目。同館が誇るロートレックのポスターが13年ぶりに一挙展示されるほか、フランス国立図書館と同館が所蔵する《ロイ・フラー嬢》10点により、1点1点違う色の刷りを鑑賞できる貴重な機会となる。 フランスを代表する現代アーティストのソフィ・カルでは、代表的なシリーズ《なぜなら》や《あなたは何が見えますか?》と同館の所蔵するオディロン・ルドンの傑作《グラン・ブーケ(大きな花束)》に着想を得て新たに制作された《グラン・ブーケ》が世界で初めて公開される。新たに館長に就任した池田祐子によれば、テーマの『不在』には、「新型コロナウィルスの感染拡大や長期休館を経て、都市空間に立地し活動する美術館という存在をあらためて来館者とともに考えていきたい」とする意図が込められているという。2020年のコロナ禍でソフィ・カルの来日が叶わずに中止となったコラボレーションが、4年の年月を経てついに実現。同館では初めて現存作家による展覧会となる。
再開館記念「『不在』―ソフィ・カルとトゥールーズ=ロートレック」
開催期間:2024年11月23日(土・祝)~2025年1月26日(日) 開催場所:三菱一号館美術館 https://mimt.jp/
文:はろるど
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- 【写真】アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《メイ・ミルトン》 1895年、リトグラフ/紙、三菱一号館美術館蔵