「近所の目が気になって…」子どもの“不登校”を解決したいなら、親がまず最優先にすべきこと
まずは親自身の気持ちを落ち着かせましょう。
そのためには自分の目に映るお子さんの状態・まわりの人からの意見・子育て論・子どもの将来など、あらゆることに対して「いい」「悪い」と判断をせず、ありのままを受け容れる気持ちになれることがとても大切なポイントとなります。 このことを“自己受容”といいます。「ありのままの自己を受け容れようとする」から自己受容と呼ばれます。自己受容では、自分の不安や悩みに対して無理に前向きになろうとしたりポジティブに考えようとしたりする必要はありません。もし今の気持ちが不安だとするならば、ただ「自分は今、不安な気持ちになっている」と気づくだけでもいいかと思います。 見ていないように感じられても、実は子どもは親のことをよく見ています。どんなにいつも通り接しているつもりでも、不安な気持ちは子どもに伝わってしまいます。無理して明るく振る舞うよりも、心から「大丈夫」と言えるほうが良いので、書籍『学校に行けない子どもの気持ちがわかる本』の第1章では自己受容の方法をお伝えしています。 親御さんの心を落ち着かせることが、不登校解決の第一歩です。 ※ここでは自己受容(他者受容)の意味のあるものは「受け入れる」ではなく「受け容れる」と表記します。 次回は、「なぜありのままを受け容れることが不登校の子どもにとって必要なのか」について詳しくご紹介します。
【著者プロフィール】今野 陽悦
不登校・引きこもり専門カウンセラー。 10代の頃に不登校や引きこもりを経験し、どうにかして現状を変えたいとカウンセリングを受講しながら、自身もカウンセリングや心理学を学ぶ。そこでさまざまな手法と出会い、多くの人の愛と助けで徐々に心の葛藤から解放される。 引きこもり時代の自分と同じように悩んでいる人の力になりたいと、自身の経験を通じて、20歳の頃から不登校・引きこもりなど子どもの問題を専門としたカウンセラーとして活動を開始。子どもの気持ちに寄り添い、一緒に解決していくカウンセリングスタイルが話題となり、のべ1万件を超えるカウンセリングを行う。カウンセリング活動のかたわら、無料メールマガジン「不登校・引きこもりのお子さんを持つ親御さんのための親子関係講座」(購読数約7万人)を発行し、不登校・引きこもりの改善に向けての情報発信にも力を入れている。
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