過去最強クラスで九州上陸の可能性も 台風10号
日本の南海上にある台風10号が、過去最強クラスの勢力で沖縄や九州に接近、上陸する可能性があるとして、気象庁が警戒を呼び掛けている。気象庁の立原秀一・天気相談所所長は「台風の影響が大きくなってから屋外で活動しなくていいように、今日(3日)、明日(4日)のうちに必要な備えをお願いしたい。台風について、心構えを高く持ってほしい」と話している。 台風の強さと大きさ「猛烈」や「大型で強い」の意味は? 台風10号は3日午前9時現在、中心気圧970ヘクトパスカル、最大風速35メートルに発達している。今後、海面水温が30~31度とかなり高い海域を進むこともあり、5日午前9時には中心気圧920ヘクトパスカル、最大風速55メートルの「猛烈な」勢力に発達する見込み。さらに6日午前9時になると、915ヘクトパスカルにまで発達し、「猛烈な」勢力のまま北上する見込み。7日午前9時にはやや勢力は弱まるものの、依然として中心気圧は940ヘクトパスカル、最大風速は45メートルの「非常に強い」勢力を維持しているとみられる。 台風が接近するタイミングは沖縄地方が5~6日にかけて、奄美地方や九州地方が6~7日にかけての見込み。予報円の東寄りを進んだ場合、「猛烈な」勢力を保ったまま九州に上陸する恐れもあり、沖縄県以外ではまだ発表されたことがない台風の特別警報が発表される可能性もあるという。 立原所長は「大雨、暴風、高波、高潮といった、複合的にさまざまな災害が懸念される状況だ。住んでいる地域や身の回りの地域にどのような災害の危険性があるかを調べ、必要があれば早めの避難も検討してほしい」としている。