「1浪中央大学→銀行に就職」その後医学部に受かった彼の奮起。「医学部は無理だよ…」の悔しい言葉がバネに
「アルバイトを辞めてからは多少勉強するようになりましたが、ゼロだった自習時間が2時間くらいになっただけで、授業時間も含めて10時間もしていないと思います。お腹がすいたら家に帰るという感じでした」 中学2年生からお小遣い帳をつけ続けていたこともあり、お金への関心があったMJさんは、経済系・経営系の学部を志望して受験勉強をしていましたが、この年も現役のときよりは成績は上がったものの、偏差値60には届きませんでした。
■中央大に進学、サークルとバイトで充実の日々 横浜国立大学の経営学部や、広島大学の経済学部を狙うものの、センター試験では65%止まり。前期試験で信州大学経済学部に出願し、併願で明治大学経営学部、中央大学商学部、法政大学経済学部、日本大学経済学部を受験したこの年は、中央大学・法政大学・日本大学に合格し、無事1浪で中央大学への進学を決めました。 「中央大学では、楽しい大学生活を過ごしました。オールラウンドサークルに入り、友達とお酒を飲むか、アルバイトをするかの4年間でした」
就職活動では地元の企業3社のみを受け、唯一内定をもらった銀行で働くことを決めます。MJさんは、ギリギリの単位でなんとか4年間で中央大学を卒業し、静岡で新卒社会人としての生活を始めました。 しかし、MJさんの真の浪人生活はここからスタートすることを、彼自身もまだ想像すらしていませんでした。 4年間、サラリーマンとしてさまざまな住宅会社や不動産屋に飛び込み営業をし続けたMJさん。1年目は成績が上がらずつらかったそうですが、2年目からは成績も上昇し、だんだんと仕事が楽しくなっていきました。
2年目以降は仕事を辞めたいとは思わなかったと当時を振り返るMJさん。ですが、4年目の夏ごろに仕事を辞めることを考えるようになります。その理由を聞くと、「仕事量が増えすぎたこと」だと答えてくれました。 「年次を重ねるにつれてかなり忙しくなってきたころ、仕事に作業感が出てきたと感じていました。ふと自分のやりたかったことを考えてみたら、小さいころは医者になりたかったなぁ……と思い出したんです。同じ時期に放送されていたドラマ『ナイト・ドクター』を観て医者への憧れが再び湧いてきました」