明日号砲! 東京五輪最後の「1枠」を争う東京マラソンは本当に賞金1億円ゲットの日本新記録決着となるのか?
東京マラソンは3年前にコースが一部リニューアルして、高速コースとなった。2017年は中間点を1時間1分22秒で通過して、国内最高記録の2時間3分58秒が誕生している。2018年は中間点を1時間2分43秒で通過した設楽悠太が2時間6分11秒の日本記録(当時)を樹立。前回は中間点を1時間2分02秒で通過して、今回連覇を狙うレゲセが2時間4分48秒をマークした。 今回は中間点の通過がファーストは1時間1分32~53秒前後、セカンドは1時間2分35秒前後になる見込み。日本勢にとっては、どちらでレースを進めるかが”運命の分かれ道”になるかもしれない。派遣設定記録(2時間5分49秒)の突破だけを考えれば、第2集団で走る方が無難だが、東京五輪の代表枠は残り「1」。有力選手が第1集団についた場合、ライバルたちも動かざるを得ない。 ペースメーカーが予定通りに進めば、「2時間4分30秒」を視野に入れている井上は第1集団につくはず。ノープランだという設楽も「海外選手と勝負していきたい」と話しており、持ち味である攻めの走りを見せるだろう。他にも前回、日本勢で最後までトップ集団に食らいついた佐藤悠基(日清食品グループ)も追随すると予想する。 大迫はというと、「当日の気象条件もありますし、その場の雰囲気が大事になってくるので何ともいえません。自分のペースでしっかり走ればいいと思っているので、速ければ見送りますし、良いペースならついていくことを考えています」と、どの位置で走るかは明言しなかった。しかし、井上と設楽がファーストに挑戦するとなると、ついていくことになるだろう。 ただし、大迫は「MGC3位」というアドバンテージを生かしてレースを進めることができる。設定記録に届くか微妙な状況でも、自らレースを引っ張る必要は全くない。日本人選手の後ろで、悠々とレースを進めることができるのだ。また大迫は途中棄権した前回の東京以外、過去4度のマラソンはすべて3位。本人はタイムではなく、今回も「順位」を意識している。