“北欧のパリ”「デンマーク・コペンハーゲン」注目の美しい現代建築とは?世界初の“遊べる”廃棄物処理場も
北欧最大の人口を誇る街、デンマーク・コペンハーゲン。その美しい街並みから“北欧のパリ”と称されることも多く、東京都の25分の1という広さの街に建築やデザイン、美食など、いま世界で話題のスポットが集まっています。今回プレスツアーに参加した編集者が、コペンハーゲン市内の話題のスポットを回ってきました。 【デンマーク】豪奢なシャンデリアや天井画…芸術が詰まった「クリスチャンスボー城」内部 もともとデンマークでは、1754年に建築やデザインを学ぶための学校「デンマーク王立アカデミー」が創設されるなど、「建築」分野に力を入れてきました。近代的な建築物が増えるなかで、2023年、コペンハーゲンがユネスコ世界建築都市に指定されました。それにより、多くの建築家や専門家がこの街を訪れ、建築とともに環境負荷が少ない都市計画も再注目されています。
新たなランドマークを眺めて散策!「CopenHill(コペンヒル)」
最初にご紹介するのは、2019年に完成した「コペンヒル」です。元々は古いごみ処理場でしたが、世界的に著名なデンマークの建築家ビャルケ・インゲルスさん率いる建築事務所BIGにより、レジャー要素を兼ね備えた次世代の廃棄物発電所に生まれ変わりました。建物内部ではごみ焼却によって発電し、周辺の3万世帯に電気を供給しています。 「山のないコペンハーゲンに“山”を作る」という発想の元で建てられたこちらの施設は、屋上に北欧の山々の自然環境を再現。鳥や虫が集う環境を整えることで、植物の種を拡散する狙いもあるそう。 芝生スキーやボルダリングを楽しむこともでき、世界初の“遊べる”廃棄物処理場として、各国から人が訪れています。
The Opera Park(オペラパーク)
2023年9月、国立オペラハウスの横に公園が完成。この場所は元々工業島でしたが、世界各地のさまざまなエリアをテーマとする6つの庭園と温室を備えた「オペラパーク」の登場によって、人が集まるスポットになりました。 温室にはカフェバー「The growth house」も併設。12mを越えるいちじくの木など、屋内では特殊なライトによって亜熱帯の植物が育ち、一年中緑を絶やさない仕組みになっています。 <写真>右側の曲線が特徴的な温室は、コペンハーゲンの建築スタジオcobeによる設計。真上から見ると、花のようなユニークな形をしている。