ゴーン会長に不正疑惑 日産が会見(全文1)個人に権限が集中し過ぎた
日産自動車は19日夜、社内調査でカルロス・ゴーン会長らによる不正行為が判明したとして、横浜市にある本社で緊急記者会見を開いた。 【動画】日産が午後10時に記者会見 「ゴーン会長逮捕」報道(2018年11月19日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードはYouTubeのTHE PAGEチャンネル上の「日産が午後10時に記者会見 「ゴーン会長逮捕」報道(2018年11月19日)」に対応しております。
社内調査の経緯と結果の説明
司会:大変長らくお待たせいたしました。それでは記者会見を始めさせていただきたいと思います。冒頭、社長の西川のほうからコメントをさせていただきたいと思います。座ったままで失礼いたします。 西川:どのマイク使えばいいの。これでいい。皆さん、今日は大変、非常識というか遅い時間の会見で申し訳ありません。お集まりいただきましてありがとうございます。私のほうからまず少しお話をさせていただいて、ご質問があれば受けたいと思いますのでよろしくお願いします。聞こえているかな、これ、大丈夫? いいですか。 男性:【*********** 00:00:58】 西川:はい? 男性:大丈夫です。 司会:いいです、どうぞ。 西川:いいですか。本日、夕刻、プレスリリースでお伝えをしたとおり、当社の代表取締役会長のカルロス・ゴーンについて社内調査の結果、重大な不正行為、本人の主導による重大な不正行為が大きく3点ですね。開示される自らの報酬を少なくするため、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載をしたという不正行為。それから目的を偽って私的な目的で当社の投資資金を支出したという不正行為と。それから私的な目的で当社の経費を支出するなどしたという不正行為。大きく3つありますけども、こういう事実を確認いたしました。 内容について細かく触れることは、今日はできませんが、もちろん会社として断じて容認できる内容ではないということは確認しておりますし、また専門家の先生からも、これで十分、解任たるというか重大な不正行為であるというご判断もいただいております。ということで解任を提案するということを決断したということでございます。 正式には、これは明後日でいいのかな、木曜日かな、木曜日に代表権、そして会長職を解くことを提案して承認すべく私が取締役会を招集する予定でございます。また同時に本事案の首謀とも判断されます代表取締役のグレッグ・ケリーの代表権も解く予定でございます。本件すでに公表されていると思いますけども、検察当局による捜査も進んでおりまして、当該の2人は今夜すでに逮捕されているというふうに私は理解をしております。従いまして事案の内容、詳細につきましては捜査との関係で私からお話しできることには限界があるということ、ぜひこれはご容赦いただければと思います。 その上で概略の経緯を申し上げますと、本件、内部の通報に端を発して、監査役からの問題提起を経て社内調査を行った結果、先ほど申し上げたとおりの点について両名の主導による複数の重大不正の事実確認に至ったということでございます。本件の内容からして、並行して事案の内容を当社から検察へもご報告して、そして当社として検察当局へ全面的にご協力をさせていただきながら進めてまいりました。また今後もそのように進めてまいりたいというふうに思っております。私からは捜査の進展そのものには触れられませんけれども、これらの事案の結果として、捜査の進展の結果として、今日の両名の逮捕に至ったというふうに私は理解をしております。 これが事実でございますけども、株主の皆さま、それから関係者の皆さまに多大なご心配をお掛けする事態となってしまったこと、これは会社を代表して深くおわびを申し上げたいと思っております。会社として、これは立場で見れば、会社でやるべきことは発見された重大な不正の除去と、その対応と、それから当局への全面協力と、そして確認されたガバナンスの問題点の認識と反省と、あるいはこれはまだ尚早でございますけれども、反省というより猛省すべきであろうというふうに私は考えております。 抜本的かつ速やかな対応をということであるわけですけども、ただそれ以上に私としてはこれまで長年、いろんな皆さまからカルロス・ゴーンの率いる日産ということでサポートをいただいてきた関係者の皆さま、いろいろな関係者の皆さまがおられると思います。そして株主の皆さま、お取引先の皆さま、こういう皆さまの信頼を大きく裏切ることになってしまったということ、これが私としても大変残念であり申し訳ないという気持ちでいっぱいでございます。それからもちろん日本のみならず、世界各国の従業員、そして当社の販売ネットワーク、販売会社の皆さんにも大きな動揺が広がっていると思います。不安を巻き起こしてしまったわけでございまして、誠に申し訳ないというふうに思っております。 私自身、日産のリバイバル以降、全身全霊を入れて日産のリカバリー、前進に力を注いできたつもりでございます。そのときそのときで経営会議メンバーとしては力を合わせて全力でやってきたというつもりでおりましたし、今でもおります。そういう中でこういうことが確認をされたと。結果的にこういう重大事案になったということを、なんと表現していいか非常に難しいんですけども、残念という言葉ではなくて、はるかに超えて、強い憤りということ、そしてやはり私としては落胆ということを強く覚えております。 先ほど申し上げたとおり、社内においても当社役員、従業員と共有できる情報には現在、限度があります。皆さんにお伝えしていること以上には当然、伝えられないわけですけども、従いまして今、従業員の中ではいったい何が起きているんだろうかと。いったい何が起きてるんだろうかという状態だというふうに思っております。いずれにしろ、詳細がいずれ明らかになるにつれて、今、私が感じているようなものが従業員の中にも広がっていくんではないかというふうに思っております。いろんな言葉もありますけども、ちょっと個人的な受け止めは今日はここまでにさせていただきたいと思っています。まず、社内の動揺をできる限り安定させて、日常業務の面でお取引先との業務運営に影響を極力出さないように集中をしてまいりたいというふうに思っております。 それから本事案、やはり昨年来コンプライアンスの社内の徹底と、そして内部通報を含む問題提起の【推進 00:09:09】ということを進めていくさなかで出てきた重大事という面もございます。大変、もちろんとんでもなく大きい問題で、重大事案でございますけども、私の気持ちといえば変わっておりませんで、私の在任期間中は将来に向けて徹底的に問題点の洗い出しをしていくと。で、対策を進めるということを進めてまいりたいというふうに思っております。