どうする?ペットと一緒の災害避難 今から備える5つのチェックポイント
ポイント1)避難所のペット受け入れについて事前に調べておくこと 環境省は毎年「ペットの災害対策」ガイドラインを出しているものの、まだまだ自治体によって対応にバラつきがあるのが現状だ。 「『地域名』と『避難所運営マニュアル』、『ペット』または『伴侶動物』というワードを入れてネット検索すると、近くの避難所で動物の受け入れが可能かどうか書いてあります」(サニーさん) ポイント2)ペットの預け先を決めておくこと 熱海市のように同行避難がかなわないケースも想定しておかなければならない。 「ペットホテル、親戚、友人など、災害時や飼い主に何かが起きたときに、ペットを引き受けてくれる場所を見つけておくのも重要です」(那須さん) ポイント3)ペット用の食料と常備薬の備蓄 「災害の後、水や電気などのインフラが遮断された際には様々な生活の障害が出ます。流通もストップする可能性があり、十分な量のペットフードや、ペットの持病に対する常備薬の備えが必要です」(サニーさん)
ここまでは人間の防災でも必要とされるが、見落としがちなのが、 ポイント4)飼い主が自宅にいない場合の飼育環境の安全対策 「例えば、ペットが家で留守番をしているとき、大きな地震が起こり、真夏の猛暑時に停電してしまうと、普段はクーラーが効いていても突然熱中症のリスクが襲ってきます。地震のときには、平置きの水のトレイはひっくり返ってしまう恐れがあるため、普段からぺットボトルをケージやサークルに取り付ける道具を使い、動物たちに覚えさせましょう。飼い主が自宅に帰りつくまでの間、動物たちが無事でいられるような処置を施しておく必要があります」(サニーさん) 一般社団法人ペットフード協会の「令和2年全国犬猫推計飼育実態調査」によると、猫は約964万頭が飼育され、犬の飼育数848万頭よりも多くなっている。自身が飼っているペットの習性も把握しておきたい。 「猫の場合はクローゼットの奥や、重たい洗濯機の裏など女性が一人で動かせない場所に逃げ込んでしまうこともあるので、普段からそういった狭い場所に入れないよう塞いでおくと良いでしょう」(サニーさん) ポイント5)マイクロチップの装着 熱海土砂災害の経験から那須さんが強調するポイントは、マイクロチップの装着だ。動物愛護管理法の改正により、22年6月からペットショップやブリーダーなどの販売業者には装着が義務化されるが、すでに飼っている人はあくまで努力義務となっている。 「特に猫は、災害時にパニックになってしまって外に逃げ出してしまう恐れがあるため、飼い主の情報を記録したマイクロチップや首輪を着けておいてほしいですね。別の場所で保護されたペットも無事飼い主のもとへ戻してあげることができます」