最新のコレクション開催中に、ミラノの街中にて

ストリートでも、最新コレクションのランウェイでも、透け感のあるシアー素材が引き続き大人気だ。それにしてもなぜ、突如としてシアーアイテムが、ここまで人気を呼んでいるのだろう？ 【写真】セクシーで美しいアラフォー代表！ アマル・クルーニーの「上品肌見せ」デートスタイル集♡ 「人々は今、もっと純粋に"装うことを楽しみたい"のだと思います」と語るのは、アメリカ版『ハーパーズ バザー』のファッション・ニュース・ディレクター、ブルック・ボブだ。

最新のコレクション開催中にミラノの街中で見られたファッショニスタたち

「クワイエット・ラグジュアリー（訳／慎ましやかな高級感：ハイブランドであることをロゴで主張しない、富裕層に人気なトレンド）や、ミニマリズムにフォーカスしたファッションサイクルなど、ソーシャルメディア発のトレンドを今までも何度も見てきました。そして今、もっとも「ありのまま」な感じがするシアーは、危険を冒すことをいとわない自由の象徴なのです」。 シアーは、繊細なドレープやシャーリングをほどこし、巧みに美しい錯覚を起こさせる。透け感の度合いによって、肌をかすかに見せることもできれば、全面的に見せて、凹みや傷といった不完全と思える部分も隠さずに、人間であることの美しさの身体的記録として役立てることもできる。シアーが持つ魅力は、そんな風に自分をエンパワメントしてくれるところにもあるのだ。

左から：クロエ、サンローラン、ドリス ヴァン ノッテン／ 2024-25年秋冬コレクション

来春には、シアーはさらにもっと堂々とした存在になるだろう。 「2024年秋のシアーはクラシック寄りですが、2025年はもっとクレイジーでクールなシアーが提案されています」とボブ。 シアーなピースを心地よく、仕事やフォーマルな催しにもふさわしくスタイリングをするには、まずは手持ちのアイテムとシアーをミックスすることから始めてみるのがオススメ。 「個人的には、シアードレスを、それよりカラフルか柄入りのインナーの上に着るコーデが大好き。あるいはタンクトップとジーンズの上にシアーなミニドレスを重ねるとか、シアーシャツのボタンを開けて着てもいいですね」 とにかく、楽しく着ることが鍵。質感やプロポーションで遊んで、考え過ぎないことが一番大事だ。シアー素材は、ハードルが高く着こなしが難しいと思われがちだが、そんなことはない。軽やかに、そして柔軟にファッションを楽しむバイブスを生かして、ぜひこの秋冬にトライしてみて。