大阪府が飲食店への制限解除見送り 府内でオミクロン株市中感染か 知事「基本的な感染対策の徹底を」
海外渡航歴ない家族3人感染、感染の経路わからず
大阪府が飲食店への制限解除見送り 府内でオミクロン株市中感染か 知事「市中感染を前提に感染対策を」
大阪府の吉村洋文知事は22日午後、大阪府庁で定例記者会見を開いた。会見前に行われた「第62回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」では、大阪府内に住む4人が新型コロナウイルスの新たな変異ウイルスであるオミクロン株に感染していることが確認された。4人のうち3人は家族で、海外への渡航歴はなく感染経路がわかっていないことから、吉村知事は「これは市中感染に当たると思います。大阪府内においてはオミクロン株の市中感染があるということを前提に基本的な感染対策の徹底をお願いしたいと思います」と府民に訴えた。 【動画】大阪府・吉村知事が会見(2021年12月22日)
家族は渡航歴なし、知事「他の場所でも発生している可能性がある」
吉村知事は、オミクロン株に感染したとされる家族3人の症状は軽症で、すでに入院していることを明かした。そして「家族の方の濃厚接触者については保健所でかなり幅広く検査をして、感染拡大をなんとか抑えていきたいと思っています」と述べた。 また、家族は海外の渡航歴がないため「他の場所でも発生している可能性があるため市中感染がすでにあるということを前提とした感染対策をお願いします」と府民に呼びかけていた。 この家族は5人家族で、会見では残り2人も新型コロナウイルスに感染して入院していることが明らかになった。現在は、ゲノム解析でオミクロン株かどうかを調べているという。
知事「制限解除の思いあったが、この状況を踏まえ継続をお願い」
大阪府では、飲食店を利用する際、府の認証を受けている飲食店に対しては同一テーブルにつき4人以内、府の認証を受けていない店に対しては、同一グループ4人以内での会食とする要請を行ってきた。 これについて吉村知事は、オミクロン株の市中感染が確認されたことや年末年始は人と会う機会が増えることから、飲食店に対して、引き続き要請をお願いすると会議で決定したと発表した。 吉村知事は「本来解除したいという思いがありましたが、これについてはこの状況を踏まえて継続をお願いしたいと思います」と話していた。
「保健所による囲い込みを広くやっていく」
吉村知事はこれからの基本的な対策として、まず1つ目は「保健所による囲い込みを広くやっていく」と述べた。 また今回判明した家族3人については「オミクロン株が陽性になった方について、お父さん、お母さん、子どもさんですが、お父さんについては教員をされているということで、学校については全数検査を行います。現在すでに休校中です。お子さんについても児童福祉施設に通われていましたので、そこについては現在休園中で、そこに通われているお子さんについては全員検査を行います。今後オミクロン株が陽性になった場合、できるだけ保健所から広く検査の範囲をとっての囲い込み、これを努力していきたいと思います。どうしても市中感染はあるという前提で動くべきだと思っています」と続けた。 2つ目の方策としては医療提供体制の強化を挙げ「宿泊施設、医療施設、大規模療養センターなどの策をとってますが、これを図ってまいります」と話した。 3つ目の方策は「ワクチンについてもできるだけ早く前倒しが決まったので、できるだけ早く実施すべきだと思っています」と話していた。