福島第1原発でのデブリ取り出し作業を開始、事故から13年経過
(ブルームバーグ): 東京電力ホールディングス(HD)は10日、事故発生から約13年が経過した福島第1原子力発電所の原子炉の底にたまった燃料デブリの試験的取り出し作業を始めた。
同社は第1原発の2号機での作業を始めたと発表した。当初は8月の採取開始を目指していたが、ミスが見つかり作業を中断していた。
政府と東電は23兆円もの費用をかけて数十年かかるとされる前例のない事故処理の一環として、釣りざお型の装置を遠隔操作し、3グラム未満の燃料デブリの回収を目指している。
廃炉プロセスの最大のハードルは3つの原子炉の底にたまった溶けた燃料や金属の被覆管など880トンの放射性物質を取り除くことだ。東電は政府とともに廃炉作業を進めているが、デブリは放射線量が高く、廃炉作業の最難関と言われている。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Shoko Oda