桑田家の食生活は無理なくおいしく。それが健康と美への近道

“Mattママ”桑田真紀さん

アスリートと美のプロ「桑田家」の食生活とは どこのご家庭も似たような感じかと思いますが、基本的にみんなスケジュールは様々です。起きる時間も、仕事の時間も違います。夫はナイターなのかデーゲームなのかで食事を摂るタイミングも違いますし、長男やMattも職業柄不規則なスケジュール。とはいえ、誰かを基準にするとなれば、やはり夫。朝食を夫の予定に合わせて食事のサイクルを構築しています。夫のスケジュールは試合によって変わりますが、お昼を球場で食べたり、ナイターで全体的に活動開始が遅い時はそれに準じてゆっくりめに。そこにMattのスケジュールを加味して。 私自身は、美容にいいとか悪いとか、極端に気にする方ではないのですが、やはり会食が続いたりすると、若干ではありますが「調整しなくちゃ」という気になったりすることもあります。人によっては「家族の食事は用意するけれど、自分は食べないで食事制限して整える」という方もいるようですが、私は「自分だけ食べない」というのが苦手で。気持ち的な問題なのでしょうが、みんなが食べたら私も食べたい。一緒に食事することは、それ自体が「家族の和」であり、桑田家が大切にしていることでもあります。だから、家族みんなが出張に出かけているとか、みんな外食が続く、という時に、ここぞとばかりに控えてみたり。とはいえなかなかそんなタイミングもないので、2～3日分の摂取カロリーを大まかに考えて調整をするという感じでしょうか。 食事は肉と魚、両方食卓に用意します。炭水化物もいただきますが、白米ではなく、玄米1合に白米を1合、それに十六穀米を大匙2杯混ぜたもの。この割合で炊いたごはんを用意します。白米は糖質やカロリーが気になることもありますが、ミネラルなどの白米からの栄養も大切だと思うのです。そこに十六穀米と玄米の栄養バランスをプラスしたのが桑田家流。ごはんは1日2回、炊きたてを用意します。1回炊いて保温しておく、という方法もありますが、やっぱり炊きたてが一番おいしいので。それだけで食事の満足度が上がる気がします。夫はパンも好きなので、ごはんと交互に用意します。 夫は米粉のパンが大好き。グルテンフリーを意識して、という訳ではないようですが、小麦粉より米粉の方がよさそうだ、ということに加え、何より味が好きなんだそうです。でも、何が何でも「米粉パン！」というわけではなく、あれば買う、という程度です。なるべくグルテンは避けたいけど、アレルギーがあるとか特別な事情がないのであれば少しは摂ったほうがバランスいいと思うのです。それに、いろいろな人がいらっしゃるので、嫌いなものや苦手が多いと、お付き合いも限られてしまう気がして。だから、小麦粉のパンもパスタも、「食べすぎ注意！」と気を付けつつではありますが、おいしくいただきます。麺はうどんよりも蕎麦派。特に鴨の油がいいと聞き、いつも鴨せいろや鴨南蛮など、鴨入りを選んでいます。 野菜は玉ねぎを積極的に摂って、血液サラサラを意識します。玉ねぎとレッドオニオンは通年のレギュラーメンバーですが、新玉ねぎの時期は特にたくさんいただきます。これからはたけのこ、ピーマン、きゅうりがおいしい時期。季節の野菜は体がほっとします。 料理は毎日のこと。調理法にこだわりはありません。「揚げ物はしない」とか「何でも蒸し料理にする」とか、ヘルシーな調理法ばかりを徹底して採用しているわけでもありません。強いていえば、何にでも「オリーブオイルを使う」ことでしょうか。我が家はみんなオリーブオイルが大好き。昔から、そんなことはないのでしょうが、「オリーブオイルはどう摂っても健康だ」的な、オリーブオイルラバーなのです。なるべく質のよいものを買い、ドレッシングなど生でいただく用と焼いたり揚げたり用のものを分けています。 流行の「作り置き」は、やってみたこともあるのですが、すぐに「完売」してしまって、作り置きにならないのです。次の日に出すものを前日の夜に作っておくということは、よくやりますけどね。夫の遠征最終日に、翌日帰宅して食べてもらう食事の仕込みをしている時、小さな時間的余裕と大きな家族の幸せを感じます。 桑田真紀 東京都生まれ。航空会社CA、専業主婦を経て、現在は夫・桑田真澄（読売ジャイアンツ二軍監督）と次男・Matt Rose（アーティスト）のマネジメント会社を経営。趣味はゴルフ。著書に『あなたはあなたのままでいい 子どもの自己肯定感を育む桑田家の子育て』（講談社刊）がある。